遊び心のあるキャンピングカー作りに定評のあるタコスがキャンピングトレーラーを作ったら、とても楽しいモデルが完成した!もちろん実用面もばっちり。自分好みの使い方が出来るユニークなレイアウトをご紹介。
可変する多機能システムが、遊びと就寝を両立させた
遊び道具を積む、カーゴの要素が強いキャンピングトレーラーは北米では「トイホーラー(Toy Hauler)」と呼ばれ一大ジャンルを築いている。国産では近年になって誕生し、火が付いてきた新ジャンルでもあり、その1台がタコスが製作したこの「グラウンドクロス GX350」なのだ。
最大の特徴はリヤに備わる扉で、使い勝手を考えた7対3分割の両開き。通常、上下いずれか開きのハッチは、開けるために後部空間が大きく必要だが、観音開き扉であればちょっと開けるだけでも車内にアクセス可能で、そこから乗り降りもできる。また、エントランスドアと同じノブは操作性もいい。
左右の扉を開けるとリヤパネルのほとんどが開口部となるほど大きく、大型のバイクや小型 TVでも入るほど。荷室となるフロアも十分にあるほか、ロープやベルトで固定するためのタイダウンフックも装備。乗り物以外にも、あらゆるキャンプグッズを積んでも、まだまだ余裕なのだ。
これを可能にしたのが横座りの対面ダイネット。 左は座面のみのシートで、右はオプションで上段も装備できるベッド。 これらに座りテーブルを挟んだ展開となるのだが、いずれも壁面側に折りたためる構造で、必要とあらば広々とした荷室に変えることができる。
さらに特徴となるのが独自のレイアウト。最前部は常設2段ベッドで、左右にバゲッジドアを備えており外部収納庫としても使える。エントランス正面に通路を兼用するゆったりとした足下空間のキッチンがあり、その横にはマルチルームを配置。 輸入車を含めても、過去になかった仕様だ。リヤのダイネットは4人でも座れるし、上段ベッドがなくても4人が寝られる。アルミのボディはサイディング工法で、車内空間を最優先したスクエア形状。車内高も十分なので、開放的で圧迫感も皆無。木目調の家具に黒で統一されたシート生地、シックなモノトー ン調は高級感すら漂う。 オプションで瞬間湯沸かし器も装備できるなど、遊びの使い勝手も高められるのだ。