キャンピングカーの基礎知識

キャンピングカーに乗るための免許と運転について

キャンピングカーにまつわる素朴なギモン

改正道路交通法が2017年3月より施行され準中型が新設。乗りたい車両に必要な免許があることを確認しておきたい。

「普通のクルマとの運転の違い」

今や保有台数10万台を超え、国内に浸透してきたキャンピングカーや車中泊モデル。そんなキャンピングカーの運転には注意が必要。高速道路でのキャンピングカーの事故でもっとも多いのが、タイヤのバーストだ。これは低空気圧で走り続けることで、タイヤがたわむスタンディングウェーブ現象が発生し、タイヤ自体が発熱し損傷して破裂するというもの。たまにしかキャンピングカーを利用しない人は走行前にタイヤの空気圧チェックはもちろん、摩耗やヒビなどの劣化が確認できれば交換しておきたい。タイヤの寿命はおよそ3年だ。

次に気をつけたいのが積み荷の重さ。キャンピングカーにはそもそもベッドや家具などが装備されており、通常よりも車重は重くなっていることがほとんど。そこに乗員や着替え、水をはじめとした食料、自転車やキャンプ道具&調理道具一式を積むとなると耐荷重を超えてしまうなんてことも……。旅に出かける前に必要かを吟味し、極力車両に負担の掛からないよう積載するのがお薦めだ。

最後は運転について。自走式キャンピングカーの多くは、全高が普通乗用車よりも高いため、高速道路では特にトンネル出口や大型トラックなどに追い越された際に発生する風の影響を受けやすくなる。また、重心の高さからカーブでのロール量も大きくなりがち。運転する際はしっかりと両手でハンドルを握り、安全運転の基本である「急」が付く操作をしないように心がけたい。「急発進」「急ブレーキ」「急ハンドル」のないていねいな運転、制限速度をしっかり守れば事故も未然に防げるだろう。

また、改正道路交通法が2017年3月より施行され準中型が新設。各免許の概要は下記のとおりだが、乗りたい車両に必要な免許があることを確認しておきたい。

おもな自動車免許の種類

普通自動車

セダンをはじめ、ミニバンや軽自動車などの運転に必要なポピュラーな免許。乗車定員は最大10人以下、車両総重量は3.5トン未満、最大積載量は2.0トン未満。法改正前は車両総重量が5.0トン未満、最大積載量は3.0トン未満だった。バンコンバージョンや軽キャンパーなどは普通免許でオーケー。

準中型自動車

法改正により新たに加わった免許。乗車定員10人以下と普通自動車と同じだが、車両総重量が3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量2.0トン以上4.5トン未満となる。18歳から免許の取得が可能。一部、キャブコンバージョンに乗るのに必要。源が必要

中型自動車

4トントラックやマイクロバスを運転するのに必要。乗車定員11人以上29人以下で、車両総重量7.5トン以上11トン未満、最大積載量は4.5トン以上6.5トン未満。免許の取得には普通免許取得後、2年以上経過していることという条件が付く。バスコンバージョンなどを運転するのに必要。

けん引免許

右記の自動車などで、車両総重量750㎏を超えるほかのクルマをけん引するには、けん引免許が必要。キャンピングトレーラーで車両総重量が750㎏を超えるモデルも多くあるので、カタログページではけん引免許が必要か不要かの項目をチェックすること。