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女子1人旅やペット旅におすすめ!スズキ・スペーシアベースの軽キャンパー

キャンパーアシストの軽キャンパー「スアンニ」
オートキャンパー編集部

スペーシアベースという、軽キャンパーではやや珍しい車種を架装して作られた2人乗り・1人就寝の軽キャンパー「スアンニ」。2024年のジャパンキャンピングカーショーでデビューし、各地のイベント会場に出展されている。女性の1人旅やペット旅にフォーカスし、スペーシアベースの室内を最大限活用した車内を紹介する。

愛犬とともに旅する工夫満載の車内

スペーシアベース | キャンパーアシスト | AC2404

スアンニの室内でまず目を引くのは、助手席側からリアハッチまで長く伸びた横向きのソファ。前に倒した助手席の上にもマットを敷きつめて、最大で1900mmもの長さがある。スペーシアベースの助手席前倒し時の床面長は2030mmなので、ほぼ車内を縦断している形だ。ここが旅する人のベッドとなり、くつろぎの場となる。

そしてセカンドシートは取り払われており、運転席側の後ろ側、スライドドアをすぐ入った部分をフロア加工せず、ペットの居場所として用意した。中型犬程度までは問題なくくつろげるサイズ感で、もしペットが濡れていても、ここなら滑る心配もない。

スペーシアベース | キャンパーアシスト | AC2404
運転席後部のペット用スペースもマットで埋めるとこのような形になる。軽自動車ベースながら最大長さ1900mmのベッドを持つ1人旅仕様といったレイアウトだ

リアにはぐるりと囲むようにカウンターを設置している。カウンターは日中もベッドにしてくつろぐときも物置きとして使えるし、軽自動車の限られた室内スペースを活かすべく、壁面も活用して各所に収納スペースを切ってある。車両右側のカウンターには跳ね上げ式の延長テーブルも設けていて、食事やちょっとした作業はここで行う。カウンターに高さがあるので、リアハッチを開けてもペットがいきなり飛び出すなどの事故が起きにくくなっているので安心だ。

スペーシアベース | キャンパーアシスト | AC2404

写真の運転席側のカウンター壁面にAC100Vコンセントが2口見えているが、これはオプションの設定によるもの。スアンニは標準装備のままならお買い得なシンプルモデルだが、軽キャンパーとしてはかなり充実したオプションが設定されており、もし電化製品をしっかり動かしたいなら100Ahのリチウムイオンバッテリーや300Wのインバーター、100Wソーラーパネル、外部充電などの装備を選択すれば、PC作業などもストレスなく行える。さらに、ポータブル冷蔵庫やFFヒーターといった快適装備はもちろん、ポータブルトイレ「ラップポン」も選択可能。ラップポンは水なしで使用でき、凝固剤入りの袋に汚物を自動で密閉してくれるという便利な装備。女性1人旅での夜間のトイレなど不安もラップポンがあれば解消できるはずだ。

ラップポンの基本性能について詳しくはこちら

スペーシアベースを採用した理由

軽キャンパーというとスズキ・エブリイやダイハツ・アトレーといった軽バンがベース車になることがほとんどだが、スペーシアベースをチョイスしているのも特徴的だ。これにはターゲットである「女性ユーザーとペット旅」に関係している。

スアンニのベース車であるスペーシアベースXF(公式サイトより)

エブリイやアトレーは1900mm前後の荷室超、1300mm前後の荷室幅と、軽の商用バンとしてトップクラスの荷室容量があり、1375×1375mmのスペーシアベースよりはるかに室内に余裕がある。しかし商用車なので内外装とも若干簡素。

一方でスペーシアは軽のスーパーハイトワゴンとして購入者の60%近くを女性が占めている。その商用車バージョンであるスペーシアベースも「働くクルマ」と「遊びのギア」の中間といったポジションを取っており、女性が受け入れやすいルックスと判断した。

スアンニの内装が、ホワイトウッドの家具と明るいカラーのファブリックの組み合わせでとてもポップな雰囲気だったのも、女性の動く秘密基地といったイメージを具現化していたから。

車中泊旅やペット旅の需要が続く昨今、女性が気軽に出かけられる旅の相棒として、よく考えられた1台だ。

スアンニの車両価格は284万9000円から。メーカーであるキャンパーアシストと、キャンパーアシストの全国販売代理店で購入できる。

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