キャンピングカーや車中泊仕様車でどこに泊まれるのかというと、道の駅や有料道路のパーキングを連想しがち……。でもこれらの場所は、休憩のための仮眠はオッケーでも宿泊できる場所ではありません。そこで利用したいのが、RVパーク。キャンピングカーの製造メーカーやディーラーで構成される日本RV協会が設置を進める「快適で安心して車中泊できるスペース」のことで、入浴施設やトイレ、電源設備などが備わります。実際にオートキャンパー WEB編集部が全国各地のRVパークに実際に泊まってその魅力をお伝えします。なお、2024年6月21日現在、日本全国にRVパークは448カ所ほど存在しています。
源氏の里、韮山反射炉で知られる伊豆の国市
静岡県、伊豆半島の付け根に位置する伊豆の国市。田方平野のほぼ中央に位置しており、東は箱根山系の連山、西は城山や葛城山などの山々に囲まれた自然豊かなエリア。市の中心には南北に狩野川が流れ、クルマを走らせていると田園地帯が広がり穏やかな気分になれる。
そんな伊豆の国市は温泉地として有名な伊豆長岡町、世界遺産である韮山反射炉で知られる韮山市、自然豊かでアクティビティが豊富な旧大仁町が2005年に合併して誕生。市内には狩野川に沿うように下田市と三島市を結ぶ国道136号が縦断しているほか、東名や新東名から長岡ジャンクションを経由して伊豆縦貫道へと繋がっているのでアクセス性はとてもよい。パークは伊豆縦貫道の江間ICからなら7分ほどの距離(約3.5km)だ。
ここ伊豆の国市は鎌倉幕府成立の立役者である北条義時が生まれ育った地だけではなく、江戸時代に韮山反射炉と品川台場の築造など、さまざまな分野で活躍した、韮山代官「江川英龍」を輩出したことでも知られており、こと韮山反射炉は市のシンボル的存在となっている。
今回紹介する「RVパーク代官屋敷」はそんな伊豆半島の玄関口にあり、県道134号(いちご街道)沿いにある農の駅「グリーンプラザ伊豆の国」からすぐの場所にある。この辺りはいちご街道と呼ばれており、周囲にはいちごをはじめとした観光農園が点在し、毎年12月中旬から5月初旬までいちご狩りが楽しめる。特に「紅ほっぺ」「章姫」「きらぴ香」の3品種が有名でこれらを求め多くの人が訪れる。また、6〜7月はブルーベリー、10月はみかん狩りもでき、季節の恵みを堪能できる。
伊豆半島の玄関口、老舗の食事処に併設するRVパーク
パークは1977年創業の食事処「代官屋敷」の敷地内にあり、2022年1月にオープン。食事処のほうは伊豆の山海の味覚を盛り込んだ純和風のメニューが楽しめ、観光バスツアーの昼食会場として選ばれる有名老舗店。趣のある建物の横には1000坪超の駐車場があり、バスコンやトレーラーなどの大型車にももちろん対応している。
利用可能台数は15台と多く、1区画のサイズは7×5m。ペットはもちろんのこと、Wi-Fiやシャワー(有料)があり、ダンプステーションまで備わる。また、炊事場や焚き火用シートや台を使えば焚き火も可能となっている。
これだけでも十分な施設だが周囲が観光農園のため障害物がなく、晴れていればパークから富士山がよく見えるというのもポイントが高い。
RVパーク代官屋敷
■住所:〒410-2141 静岡県伊豆の国市韮山山木142-6
■TEL:055-949-4866 https://daikanyashiki.jp
当日予約:当日予約:○ WEB予約:○ トイレ:○(暖房便座) 炊事場:○ 入浴施設:○(シャワー) AC電源:○(無料) 発電機:× ゴミ処理対応:○(有料) ダンプステーション:○ Wi-Fi:○ コインランドリー:× キャンピングトレーラー:○ ペット:○
■利用基本料金
一般(クルマ1台):3500円〜 (※時期により異なる)
■チェックイン/チェックアウト:15:00〜19:00/7:30〜10:30