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ベース車の面影が色濃く残る!メルセデスベンツのキャンピングカー、もうひとつのカタチ

専用シャシーを使用する「BMC-T」シリーズも日本上陸!

1957年創業のハイマー。いつの時代も革新的な技術でキャンピングカーメーカーの最先端を走り続ける。日本正規代理店であるハイマージャパンに最新型がデリバリーされたので、そのディテールを紹介しよう。

メルセデスベンツを使ったキャンピングカー「B-MCT600」とは?

 メルセデスベンツのスプリンターをベースとしたキャンピングカーの取り扱いを再開したハイマージャパン。今回紹介するのは、FFの駆動方式にハイマー社が開発したシャシーを組み合わせたB-MCT600だ。B-MC(Bクラスモダンコンフォート)シリーズは、最上級のマスターラインに次ぐ上級グレード。FF(フロントエンジンフロントドライブ)レイアウトのスプリンターをベースとして、ドライブトレイン以降をキャンピングカー向けの専用シャシーでチューニングしている。左右のラダーフレーム間に重量物や給排水のタンクをマウントする方式で、理想的な重量配分や低重心化による走行安定性を実現。グレード名である「モダンコンフォート」を具現化しているわけだ。

フロントフェイスはベース車であるメルセデスベンツのスプリンターのままとなるB-MCT600
FFのレイアウトを採用し、後部フレームはハイマー専用のSLCシャシーを採用。後部の収納庫は350キロまでの重量物に対応
専用のアルミホイールに、コンチネンタルのキャンピンングカー専用タイヤを装備
スリーポインテッドスターのバッジを装着するためには、メルセデスベンツ社が設定する安全基準をクリアしなければならないのだ

コストパフォーマンスに優れるB-MCT

 B-MCには、インテグレーテッド(フルコンバージョン)のB-MCIのほか、B-MCTという計2つのボディバリエーションがあり、今回紹介するセミインテグレーテッド(キャブコンバージョン)モデルは、キャブ部分がベース車のまま。ベンツの最新型スプリンターのスタイルが好きな人は断然こちらがおすすめだろう。

 ボディを全てハイマーが作ったB-MCIよりはコストパフォーマンスにも優れるという副産物!?もある。 

BMC-T680の車内(撮影車とは別モデル)全景。メルセデスベンツスプリンターのボディを使用する関係上、ボディ全てがハイマー製の、BMC-Iよりは室内の自由度は高くないものの、この空間設計はお見事だ
専用チューニングが施されたベッドマットは、ハイマーのロゴ入りだ
人間工学デザインを随所に採用する。キッチンの使いやすさも秀逸だ

ハイマーのキャンピングカーは、唯一無二であり続ける

 ハイマーのキャンピングカーの室内は、唯一無二のものだ。エントランス(入り口)から居住スペースを見渡せばそれはすぐにわかる。キャンピングカーとは思えないほど広大な空間が広がるのは、キャンピングカー内の入り口からベッドまでの動線をただ確保するだけでなく、テーブルや家具のエッジを落として角度をそろえることで、視覚効果をも利用する設計なのだ。キャンピングカーの真髄は、メルセデス・ベンツベースのキャンピングカー「HYMER」にある

前後左右に動くテーブルで、室内の移動もテーブルコーディネートとも思うがまま!?
このB-MCT600には、オプションの電動プルダウンベッドが備わる
人間工学に基づいて設計された引き出しの取っ手。ロック付きだ
天窓をあしらい、開放的なトイレ&シャワー。その扉は、室内とベッドルームを区切る間仕切りとしても使用可能だ

HYMER BMC-T600主要諸元

価格:要問い合わせ(撮影車両はオプションの電動プルダウンベッド装備で2200万円)

車両重量:約3,050kg

リヤベッドサイズ:1970 × 860mm / 1890 × 860mm

プルダウンベッドサイズ(OP):1880 × 1300 から1050㎜

標準ボディカラー:ホワイト / ホワイト

乗車定員:4 or 5名/就寝人数:3 or 5名
登録ナンバー8ベース車両:メルセデス・ベンツスプリンター315CDI
全長:7149mm × 全幅:2290mm × 全高:2960mm

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