浜松市とギョーザ消費量日本一の座を争い、それが話題となり全国的にもギョーザの街としての地位を確立した宇都宮市。しかしギョーザの街として盛り上がる前から、市民は店頭や家でギョーザをたしなんできた。そんな宇都宮育ちでキャンプ歴20年のメイが今回薦めるのが、アウトドアや車中泊でのギョーザ活用だ。
冷凍ギョーザや半生ギョーザは車中泊やキャンプでも強い味方!
小麦粉でできた皮とひき肉と野菜が入ったあんでできたギョーザは、主食にもサイドメニューにもなる万能選手。軽めのご飯なら、ギョーザだけでも問題なし。
とはいえ、あんから作ろうとすると、少し手間がかかるので、調理環境が整っていない車中泊やキャンプでは難しい。そこで、お薦めしたいのが、火を通すだけで食べれる冷凍ギョーザや半生ギョーザ。スーパーでももちろん手に入るが、最近では、冷凍ギョーザの無人販売所も増えており、旅の道中で手に入れることもできるようになった。
宇都宮市民が薦める餃子レシピアイディア
私メイは生まれも育ちも宇都宮。かつては宇都宮市が任命する公式の「口コミ特派員」も務めるほど、「宇都宮LOVE」。
そしてギョーザの街に生まれたからには、当たり前に街なかのギョーザ店で家族で昼食をとったり、冷凍ギョーザを家で調理したり。高校生のとき、放課後行くのはマクドナルドではなくギョーザ店だったり…。ギョーザ専門店がある環境になんの疑問も抱かず大きくなった。なので、東京に出てきてギョーザは中華料理店やラーメン店の1メニューという扱いが普通ということには、プチショックを受けた。ちなみに宇都宮の人は注文するときにギョーザを「ヤキ(焼きギョーザ)」「スイ(水ギョーザ)」「アゲ(揚げギョーザ)」と呼び、量を1人前、2人前ではなく1枚、2枚と注文することが多い。
今回はそんな私がその冷凍ギョーザを使った車中泊やキャンプでの基本のレシピをご紹介していく。
基本の「焼き」
ギョーザといえば焼きギョーザ。このとき調理器具として、フライパンやスキレットとフタがあると文句なしだが、もしない場合でも、アルミホイルを活用することで焼きギョーザを作ることができる。このとき炭火などの直火での調理は火力が安定しにくいので、カセットコンロなどを使うのがお薦め。
個人的な焼きギョーザの調理の感覚は「茹で蒸して、揚げ焼き」。お湯と蒸気で中まで火を通し、最後にカリッとさせるイメージだ。焼いているときに音が変わっていくので、それを合図に焼いている。
そして冷凍ギョーザの場合は、凍った状態から焼くようになっている。もし溶けかかっている場合は、うまく焼けずに焦げ付いたり、崩れてしまう原因になるので注意したい。多少溶けている程度であれば、次に紹介する水ギョーザスタイルで食べるほうが失敗が少ない。
車中泊にもキャンプにもお薦めなのが「水」
私がキャンプでよくするのが、水ギョーザスタイル。失敗も少なく、アレンジの幅も広い。
基本は沸騰したたっぷりのお湯でギョーザを茹でるだけ。それだけでもギョーザ自体に味がついていることが多いので、十分美味しい。有名な宇都宮のギョーザ専門店「みんみん」では、この茹でただけの水ギョーザにお酢をたっぷり入れて食べる常連さんを見ることができる。
この水ギョーザスタイルを車中泊やキャンプでお薦めする理由だが、失敗が少ないのはもちろん、洗い物のラクさと、油はねなどのトラブルが少ないから。調理時の匂いも、焼きギョーザよりは体感的に少ない。
ダッチオーブンで「揚げ」
もし手頃な大きさのダッチオーブンや揚げ物ができるクッカーを持っているなら、揚げギョーザもできる。油はねの心配もあるので、野外で調理ができる際にぜひ。キャプテンスタッグの角型ダッチオーブンminiはサイズも手頃で、使う油の量も少なくて済むのでお薦め。小さいとはいえ角型なので串揚げも楽しめる。
さぁギョーザを楽しもう!
それぞれ基本のレシピをお伝えしたが、最後にもう1つお伝えしたいのが、調理時間の短さ。冷凍ギョーザや半生ギョーザを使えば、調理開始から20分ほどあればあつあつのギョーザが食べられる。それでいてギョーザは、お肉、野菜、皮と「完全栄養食」ともいわれる栄養価的にも優秀なメニュー。ぜひ上手に活用して、車中泊ごはん、キャンプごはんを楽しんでもらいたい。
神戸餃子楼
今回使ったのは、神戸市内を中心に無人販売が行われている「神戸餃子楼」のギョーザ。パリッとした皮に、ショウガが香るあんがぎっしり詰まった満足感のあるギョーザで、調理もしやすかった。都内にも無人販売所があるほか、通販も行っている。
神戸餃子楼:https://gyozaro.com