1977年開業したナカジマ薬局は「患者様中心主義」をかかげ、”ドライブスルー方式”の採用や、患者に寄り添う”かかりつけ薬剤師”を設けるリーディングカンパニーだ。当然ながら昨今頻発する自然災害対策にも積極的に取り組んでいて、道内15拠点には、医薬品を備蓄するだけでなく、蓄電池を配置。停電時でも薬剤の処方が行なえるよう対策済み。
ナカジマ薬局本社で、お披露目された災害救急車
災害救援車、そのディテールはどうなっている?
そんな同社が今回配備したのが、この災害救援車だ。動く薬局として活動できるのはもちろんのこと、災害救援と銘打っているからには、電源の供給を目的とした発電装備が備わっている。道内のキャンピングカーディーラーであるキャンピングレンタサービス工業協力のもと、製作はトイファクトリーが担当、そのディテールは抜かりなしだ。
災害時だけでなく、過疎地へ出向いて調剤が可能な世界へ
北海道内の災害発生箇所へ迅速に向かえるように、機動性に優れるハイエースのスーパーハイルーフがベース。各部はナカジマ薬局監修の元、何度も修正を行っただけあって、災害時にはスムーズな薬剤処方や救援が行なえそうだ。「備えあれば憂いなし」である。調剤の場所は薬事師法第二十二条で定められていて、原則として薬局以外で調剤することは不可だが、災害その他特殊な事情がある場合などはこの限りではない。過疎地での実証実験もこの後行われるとのことだから、今後は、移動式薬局が当たり前の世の中になるかもしれない。
取材協力:ナカジマ薬局/キャンピングレンタサービス工業