話題のフィアットデュカトをベースにデルタリンクが手がけたモデルは、天然ウッドの使い方にセンスが光る「ブレス54DD」と「ブレス54SL」の2台。ここではオーク材とグレーのファブリックが北欧モダンスタイルのホテルのような「ブレス54SL」を紹介する。
4人が快適に過ごせる自由空間
2タイプ作られたデルタリンクのデュカトベースのキャンピングカー、そのメインコンセプトは「心地のいい第3の空間(サードプレイス)」となっている。趣味を楽しんだり息抜きができる、心安らぐ場所を意味しており、過ごし方こそそれぞれであっても、自分らしくいられる空間の提供を考えて架装した。
心安らぐ空間を生み出すために採用されたのが天然の銘木。木のぬくもりを存分に味わい、工業製品や化学製品に囲まれた日常から脱却するというイメージを表現した。
2タイプのモデルのうち、「ブレス54DD」は重厚で目の詰まった肌目のハードメープル材を採用。衝撃に強く、木目が美しいのが特徴だ。
そしてここで紹介する「ブレス54SL」は、オーク材を使用した。こちらも木目が美しく耐久性が高い材木だ。しかもハードメープル材もオーク材も経年変化を楽しめる天然木なので、買った後も長く愛していけるだろう。
さらに天井にも天然ウッドを貼り込んだ。木目調のクッションフロアと合わせて、視界全体が木に包まれた癒やしのトーンで統一されている。グレーのファブリックと合わせてホテルのような清潔なイメージだ。
また、優しい印象の空間をうまく引き締めているのが、黒色装備の採用だ。シンクに水栓、電磁調理器、さらには電子レンジもブラックで、日本語表記のないものをあえて選択。日常とは異なる空間をうまく演出している。
室内レイアウト面では、デュカトならではのフロントシート回転機構は利用せず、セカンド&サードシートでの対面ダイネットを採用した。これによりワゴン的に全席前向きで6人が乗車できる形になる。また、いずれのシートもバタフライ仕様で、室内を縦断するロングスライドレール上の自由な位置に固定できる。たたんで両席を前方にまとめれば、リアからアクセスする広大な荷室に。
逆にシートを後方にまとめれば、運転席後部にあるキッチン前のフロアがひろびろ利用できる。荷物を置いてもいいし、気軽にキッチンが使えるようになる。 デュカトは室内高さが1930mmなので立って歩けるし、こういったレイアウトの変更も苦にならない。
就寝はハイマウント形式の常設ベッドと、セカンド&サードシートを使った展開のフロアベッドを用意。どちらも大人2人ずつで無理のない大きさ。ここでも室内高の高さが幸いし、ハイマウント形式ベッドでも天井までの上部クリアランスは十分で圧迫感は皆無。家族4人で使うのに最適だ。