真夏の車中泊における最大の課題「エアコンの長時間駆動」。老舗バンコンビルダーレクビィが、直射日光が照りつける炎天下で家庭用エアコンを連続稼働させる体当たりテストを実施。その結果、なんと丸1日(24時間以上)にわたる連続運転を記録。そのスタミナを支える「多層断熱構造」と、共同開発による「オリジナルリチウムイオン電池」の真価に迫る。
遮蔽物のない炎天下で体当たり検証!真夏の車中泊を想定した過酷なテスト
テストの舞台は、愛知県瀬戸市にある「レクビィ ステーション」の駐車場。周囲に日光を遮る構造物が一切ない炎天下で実施。

車内に人は乗せず、家庭用エアコンの設定温度を「27℃・自動運転」に設定。駐車状態なので走行充電はされないが、ソーラーパネル(215W)からのわずかな補給はあり、冷蔵庫や照明は稼働、スライドドアの開閉も行うというある意味「リアル」な使用条件のもとで計測。なお検証に使用した車両に積んだバッテリーはレクビィオリジナルの低抵抗リチウムイオンバッテリー(300Ah)。


一般的な車中泊ユーザーが最も気になる「キャンピングカーで昼間からエアコンをつけて、バッテリーがどこまで持つのか」という疑問に、メーカー自らが体当たりで挑んだ実証実験なのだ。
結果は「丸1日稼働」を達成!6年前のテストから稼働時間は3.3倍に進化
気になる検証結果は、キャンピングカーの常識を覆す「丸1日(24時間以上)」の連続稼働を達成。8月18日午後9時から8月19日午後11時15分頃まで、実に26時間15分の連続稼働を測定した。

同社が6年前に行った同様のテストと比較すると、連続稼働時間は実に3.3倍へ拡大。さらに同時に行った同容量(300Ah)の市販の一般的なキャンピングカー用リチウムイオン電池を搭載した車両との比較においても、約10時間もの稼働差をつける圧倒的なスタミナを証明。
単に大容量のバッテリーを積むだけでは達成できない、車両全体の総合的なエネルギー効率の高さを強烈に印象付ける結果。
冷気を一切逃がさない!長年の経験が結実した「多層構造の断熱施工」

冷房の効率を最大限に引き出している大きな要因が、レクビィが長年培ってきた独自の「高断熱施工」。
車体の外板から伝わる熱を遮断するため、室内表面から合皮の内張り、グラスウール断熱材、遮熱材、緩衝材を隙間なく重ね合わせた「多層構造」を採用。職人の手作業により、複雑な車体の曲面にも隙間なく断熱材を敷き詰める施工技術を確立。

この徹底した断熱処理により、車外からの熱侵入を抑えるとともに、エアコンが冷やした車内の冷気を逃がさない構造を実現。高断熱ボディこそが、無駄な電力消費を抑える鍵なのだ。
小型・高密度・低抵抗!ジェイテックと共同開発したオリジナルリチウムイオン電池

そして長時間駆動の要となるのが、株式会社ジェイテックと共同開発したオリジナルバッテリー「RECVEE INFINITE CLIME CELL(カーボンナノフラーレンリン酸鉄リチウムイオン電池)」。
本バッテリーは、導電材にカーボンナノチューブや極小のカーボンナノフラーレン構造体を採用した特許技術を活用。内部抵抗を極限まで低減させることで、スムーズな充放電と高いエネルギー密度(264Wh/L)を実現。通常のリチウムイオン電池に比べ約1.46倍の密度を誇り、省スペース化にも貢献。


さらに、家庭用エアコンの起動電力や負荷特性に合わせた専用のBMS(バッテリーマネジメントシステム)をチューニング。-10℃〜60℃という広い温度域で充放電可能な優れた環境耐久性と、16,000サイクルという超寿命を兼ね備えた、まさにキャンピングカー専用に開発された一品。セル内部の抵抗が少ないため発熱による電池のリスクも回避している。
「夏でも快適な車中泊」を現実にするレクビィのモノづくり
今回の実証実験での炎天下での丸1日エアコン稼働という快挙は、妥協のない断熱技術と先進のバッテリーテクノロジーの融合が生み出した成果。もちろん熱々の車内を冷やすところからのスタート、外気温の高温化など様々な要因でこの結果は違うものになるだろう。しかし「1日エアコンを動かせる」というのはキャンピングカーを選ぶ上でわかりやすい指標になるはずだ。

なお、今回の実験に使用したオリジナルの低抵抗リチウムイオン電池は、レクビィの「イゾラ」「ソラン」「カントリークラブ」「ファイブスターセプト」などの主要バンコンモデルに幅広く展開中。また日産ピーズフィールドクラフトの「クラフトキャンパー ブリランテ」や「オアシス(エアコン搭載車)」、広島トヨペットの「BUCHImobi CooL8」にも採用されている。
