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三重県、キャンピングカーを「災害即応出動車」として導入!製作は、県下に本社を構えるダイレクトカーズ !

有事の際も使える! キャンピングカーの可能性! 
オートキャンパー編集部品田 直人
品田直人

三重県では、令和6年能登半島地震の経験を踏まえ、災害発生時における現地派遣職員の活動拠点の不足及び過酷な勤務環境下における職員の能率低下、体調悪化を防ぐべく、現地派遣職員の応急的な宿泊施設にもなる「災害即応出動車」を導入。3月19日に納車式を迎えた。

災害即応出動車となったハイエースは、ワイドミドルルーフGLグレード。納車式は、三重県庁正面玄関前で行われた

借り受けではなく、キャンピングカーを自らが所有することで、有事の際に備える三重県

キャンピングカー「災害即応出動車」を有事の際に活用するため所有することが、迅速な対応に繋がるはずだ、と一見勝之三重県知事

普段は公用車としても使え、いざというときには災害現場で宿泊もできるハイエースのワイドミドルサイズのパッケージを製作しました、とダイレクトカーズ 代表百田雅人さん

「有事の際に、キャンピングカーをメーカーから借りるという選択肢もあるが、ベストなのは県で宿泊できる車を持つこと。県下の災害にも、他県の災害にも迅速に対応できる。というわけで購入することにしました」と三重県知事の一見勝之さんが宣言。加えて、トイレカーも発注済みとのことで、有事の際にはこの2台で活動を行うという。

フルフラットなベッドとなり、3人の就寝が可能。

有事の際は、現地派遣職員の応急的な宿泊施設としてだけでなく、指揮指示の応急施設としても活用する予定だ

災害即応出動車のベースとなったキャンピングカーは?

製作は、県下に本社を構えるダイレクトカーズ。この災害即応出動車は、既存のラインナップにあるハイエースワイドミドルルーフの「プレミアムフリーワゴン雅」がベース。

そこへブルーノの家具や電装システムをミックスアップ。3ナンバーのワイドミドルルーフながら、5人乗車3人就寝を可能とし、ポータブル電源やソーラー充電システムを搭載。普段は、5人が乗車して移動できる公用車としての機能も併せ持ち、有事の際には実際に3人のスタッフが就寝&車内で作業ができるという仕様となっている。全国の自治体向けにパッケージとして、販売することも予定されている。

ポータブル電源も搭載。緑色のワンタッチテントはポータブルトイレを屋外使用する際の目隠しだ(県職員の方が持ち込んだ)
FFヒーターも備わる。応急宿泊施設ながら、装備はフル装備だ。持ち運び可能なソーラーパネルも備わり、電源喪失時でも活動が可能だ
セカンドシートをフルフラッと展開することで、簡単に就寝ができる

キャンピングカーの製造業者やパーツサプライヤーで構成される社団法人日本RV協会の活動も功奏し、レジャーだけでないキャンピングカーの活用法は、日本に根づき始めている。

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