
2025年1月31日〜2月3日に千葉県・幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー」。そこに出展されていたバンショップミカミの軽キャンパー「ドッチバン」は、家具をすべて車外に降ろすことができてN-VAN本来の大容量カーゴ車としても使えるという。そんな異色作の秘密を探る。
仕事にも遊びにも、「どっち」にも使えるから「ドッチバン」

バンショップミカミの軽キャンパー「ドッチバン」は4人乗り2人就寝、価格帯は253万8000円から(2025年3月現在)。
ベースとなるホンダN-VANは広い室内や荷室の使い勝手の良さ、安全運転支援技術「Honda SENSING」を標準装備するなどビジネスユースにもアウトドアの相棒としても頼りになる存在だが、その能力をスポイルせず、仕事にも遊びにも「どっち」にも使えるように作られたのがドッチバンだ。
そんなドッチバンの室内を早速見てみよう。
ここでいきなり嬉しいサプライズ。N-VANは助手席側がピラーレスなので開口部が大きい!

そして室内はというと、こちらもおどろき、対面リビングとなっている。
セカンドシートを床に格納し、ラゲッジスペースに置いたシートと運転席・助手席でリビングを作っており、室内が広く使えるので軽キャンパーなのに広さもなかなか。

軽キャンパー、それもバンコンタイプで対面リビングを作るモデルの場合、前倒しした運転席と助手席の背もたれにマットを置くようなパターンが多いのだが、ドッチバンは運転席を回転させるというギミックでこのレイアウトを生み出した。
シートは座席下に取り付けられたレバーを引くだけでくるっと180度回転するのでとても簡単だ。

ベッドにする時も簡単で、後部シートの足元からベッドベースと支えのフレームを引き出し、そこにマットを乗せるだけ。

これで大人2人分のベッドが完成だ。N-VANは助手席が格納できるので、室内長いっぱいの最大2280mmという長さのベッドが作れる。背の高い人も安心して使える。

さらにテーブルは室内だけでなく、バックドアを開けた下にも持ち出せる。チェアを用意すれば、キャンプサイトなどで活躍間違いなしだ。

ドッチバンはいざとなれば装備を全部車外に下ろせる

簡単操作でリビングからベッドまで可変するレイアウトが魅力のドッチバン。その最大のポイントは、これらのレイアウトの要となるリアラゲッジのベッドベースボックスが脱着式になっていること。

このように、ボックスはN-VAN純正のタイダウンフックにベルトで固定する形で載せられている。たとえば車中泊ではなく、大きな荷物を載せて移動したい場合は、ベルトを外してマットとボックスを降ろせばN-VAN本来の大容量カーゴの顔を存分に活用できるわけだ。

4人乗りの普段使いから車中泊、ビジネスユースまで。1台でマルチに活躍できる便利なパッケージだ。