
2025年1月31日~2月3日に千葉県・幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー」。岡モータースが初お披露目した「ミニチュアクルーズCP」は、「ミニチュアクルーズ」初のクーラー標準搭載モデルとなった(エブリイ をベースとしたモデル)。4人乗り2人就寝で値段は326万2600円から。他のミニチュアクルーズシリーズとの違いも交えて紹介する。
「ミニチュアクルーズCPは」念願のエブリイベースのクーラー標準装備車

ミニチュアクルーズCPの室内は、L字に作られたソファが特徴的。荷室長いっぱいに伸びたロングソファは、このままベッドとして寝ころぶことも可能だ。
アールをつけて圧迫感を減らしたキャビネットや随所に設けられた間接照明によって、エブリイの荷室が快適な部屋へと見事に変身している。ナチュラルウッドの家具色とグレーのファブリックも落ち着いた雰囲気。
写真右奥、車両の左側のキャビネット内に収まっているのが新登場の車載DC12Vクーラーだ。

クーラーは、筐体をキャビネット内に設置、吹き出し口と液晶パネルのみを露出させることで、インテリアのイメージを統一。4つある送風口はそれぞれ向きを変えられ、室内をまんべんなく冷やすことができる。
ミニチュアクルーズCPは、本家ミニチュアクルーズからこれだけ変わった
「ミニチュアクルーズ」は2013年にデビューし、高級感のある内装 や、21段階もの細かい角度調整が可能なリクライニングベッドなどの使いやすさで人気を集めている。国内の自社工場で架装され、使用する材料はホルムアルデヒドの放散が最も少ないもの(F☆☆☆☆規格)を採用しシックハウス症候群にも配慮。ペット連れのユーザーからの評価も高い。
スズキ・エブリイとダイハツ・アトレーの2車種でラインナップされ、ミニチュアクルーズCPはエブリイベースの最新作となる。

こちらはミニチュアクルーズの室内。車両後部の家具のつくりや照明使いの上質さ、使いやすい6分割ベッドマットなど、ミニチュアクルーズの持つ基本的な魅力がぎゅっと詰まっている。
普段は4人乗りの軽バンとして使用でき、セカンドシートを倒した上にマットを敷いてフルベッドにする。レイアウトとしてはフルベッドの1種類だ。

ミニチュアクルーズをレイアウト図で表すとこのようなかたちとなる。フルベッド状態で、車両後部の左右のキャビネットの扉はそれぞれ跳ね上げて物置として使うこともできる。さらに跳ね上げた左右の扉にテーブルを接続することで、車両後部に大きなテーブルが作れるというアイデアギミックだ

一方でミニチュアクルーズCPはリビングモードが搭載された。しかも冒頭で紹介したようなL字リビングだけでなく……

マットの置き方を変えて、対面式のリビングも作れる。軽キャンパー、それも室内のみ架装する軽バンコンと呼ばれるジャンルの中ではこのレイアウトの多彩さは特筆すべきポイント

ミニチュアクルーズCPのL字リビングモード。キャビネット位置は本家ミニチュアクルーズと同じだが、テーブルのアイデアががらっと変わっているのが目を引く。
ミニチュアクルーズの多彩なレイアウトを可能にした「マルチウェイテーブル」とは

いくら多彩なレイアウトが用意されていても、実用性が低ければ意味がない。ミニチュアクルーズCPの使いやすさを支える陰の主役が「マルチウェイテーブル」だ。

マルチウェイテーブルは、車両右側のキャビネットに取り付けられたポールに、岡モータースがオリジナルで制作したクランクつきのアームと天板で構成されている。ポールを軸に水平にアームが動き、テーブルの位置、天板のタテヨコを自在に動かせるという仕組みだ。
これによりアームの動く範囲で好みの位置にテーブルを設置できるようになった。これまでの写真でもレイアウトに合わせてテーブルの位置が可変しているのがわかるかと思う。例えば上の写真ならテーブルを中心に据えてお座敷のように使っているが、就寝時はキャビネット側に寄せることで物置のように使うこともできる。かなり便利だ。

4人乗りの軽自動車として普段乗りにも使え、週末は様々な趣味の相棒として使えるミニチュアクルーズ。ミニチュアクルーズCPはL字、対面の2タイプのリビングモードとフルベッドモードの合わせて3タイプのレイアウト、待望のクーラー搭載で、さらに多様なニーズを受け止められる存在となった。