キャンピングカーといえば、国産、欧州、そして米国製。日本で購入できるキャンピングカーを生産地で分けると、この3つに大別することができる。ここで紹介するのは、アメリカ製のキャンパーバン。日本でいうバンコンと同じ、１ボックス車にキャンピング設備を架装したモデルだ。ハイエースをベースとした国産キャンピングカー とは、一味違う⁉︎

　

ウィネベーゴといえば⁉︎

　ウィネベーゴといえば、アメリカを象徴するキャンピングカーメーカー。大型のクラスAから、キャンピングトレーラーまで、長期滞在を想定した豪華な室内の架装は、国産モデルやヨーロッパの仕立てとは異なる世界観。見た瞬間、我々が思い描くのは、アメリカンドリームとかリゾートコテージといった趣だろうか。それを大排気量のエンジンと堅牢な車体で支えているのが、アメリカ製のキャンピングカーの不文律である。

日本でもちょうどいいサイズのキャンピングカー

　今回、そんなウィネベーゴから登場したのは、アドベンチャー要素を取り入れた新しい設計のキャンパーバン「ソリスポケット36A」。日本でいうバンコンに相当するモデルで、少人数で短期間のアウトドアを楽しむための設計は、今までのウィネベーゴ製モデルにはなかった個性だ。実際、ハイエースのワイドスーパーロングと同等のボディサイズで、日常から週末の車中泊旅行までオールマイティに使うことができるだろう。余談だが、車名の36は、全長の136インチからだ。

オールアメリカンメイドの質実剛健さも魅力

　室内はタフな使用用途でも根を上げないしっかりとした作りで、フロアは防水対策済み。簡便な跳ね上げ式ベッドと、３パターンの展開が可能なダイネット（くつろぎスペース）で構成されるほか、さらにはスライドドアを開けばアクセス可能な冷蔵庫と各種電源（特に要所へのUSBポートの設置は群を抜いている⁉︎）、アウトサイドテーブル、ルーフエアコン、オプションでエアクッション（運転席と助手製の間を埋め、ベッドとして使用するためのもの）まで備わるディテールは、質実剛健。さすがアメリカの1958年創業のキャンピングカーメーカーの作だけある。正直価格は張るが、それを補って余りあるアメリカ製キャンピングカーなのだ。

276HPを発揮する、俊足キャンピングカー!?

　車体は、FCAのラム。3.6ℓのV6ガソリンエンジンで、最高出力は276HPを発揮するから、そのパワーに驚くはず。ほかとは一味違ったキャンピングカーなので、人とは違ったキャンピングカーがほしい向きには絶対にハマるキャンピングカーなのである。ミッションは、クライスラー製の９速ATを搭載。シームレスな加速を実現する。