キャンピングカーと楽しむ

【キャンピングカーの種類と特徴】バンコンの魅力とメリット&デメリット

ライター岩田一成の3台目でもまだ楽しい!『後悔しない』キャンピングカー選びキャンピングカーの魅力とは?【第7回】
岩田一成

バンやワゴンの内装をカスタムした「バンコン(バン・コンバージョン)」は、日本のキャンピングカーで一番人気のカテゴリーだ。コンパクトで運転しやすく、見た目がスマートで、ファーストカーとしても使用できる。今回は、マルチパーパスなキャンピングカー「バンコン」のメリット・デメリットを深掘りしていこう!

バンコンとは?

バンやワゴン、ミニバンの内装を架装した「バンコン」は、日本でもっとも人気の高いキャンピングカー。バンをベースに改装・改造(コンバージョン)していることから、バン・コンバージョン(略してバンコン)と呼称される。ちなみに、2025年にエンドユーザーへ販売された新車・中古車のキャンピングカーは、合計1万3435台(日本RV協会による統計)。そのうちバンコン(8ナンバー以外も含む)は7512台で、全販売台数の約56%を占める。

ベース車は、フィアットデュカトなどの輸入商用バン、ハイエースやキャラバンなどの1BOX車、タウンエースやNV200などの小型商用バン、セレナやボクシーなどのミニバンまで多種多様。内装をメインにカスタムした車両が一般的だが、ポップアップルーフやハイルーフ架装で広い居住空間と多くの就寝定員を実現したモデルもある。

バンコンのメリット

見た目がスマートでファーストカーとして使用できる

キャンピングカーの中では比較的走行性能に優れている

ボディサイズや室内レイアウトのバリエーションが豊富

バンコンの特徴は、普通車と変わらないスマートな見た目と運転しやすいサイズ感だ。バンやワゴン、ミニバンのボディをそのまま生かしているので、車中泊旅行でも日常生活でも悪目立ちすることがなく、走る道や止める場所を選ばずに乗りまわせる。平日は通勤、買い物、子供の送迎などに使用する足グルマ、休日はキャンプや車中泊の旅を楽しむキャンピングカーと、1台でマルチに活用できるのが最大の魅力だ。

バンコンの架装は内装に特化しているので、過度な重量増加や車両バランスの崩れがなく比較的走行性能に優れている。低フロア構造と車格に見合ったパワートレインの相乗効果で、移動時の安定性や快適性はキャンピングカーの中ではトップクラス。オートエアコン、パワースライドドア、スマートエントリーなど、車両装備の充実度も高い。

ボディサイズや室内レイアウトのバリエーションが豊富なのも、バンコンの大きな魅力だ。ベースは、フィアットデュカトや1BOX車のハイエース&キャラバンを筆頭に、小型商用バンからミニバンまで大小さまざま。室内レイアウトも、2人旅仕様、ファミリー仕様、トランポ仕様、8ナンバー以外のライトな車中泊仕様などがあり、使い方やライフスタイルに合わせて自分にピッタリの1台を選べる。

バンコンのデメリット

レクビィ「ソランワイド」内装

キャブコンと比べると室内はコンパクト

ベッドの展開作業に手間がかかる

キャンピングカーにおいて、機動性と居住性はトレードオフの関係にある。バンコンは機動性に優れているが、大型キャンピングカーと比べれば室内空間はコンパクト。ハイルーフベースやルーフ架装モデル以外は、室内高が低く車内で立って生活することができない。クルマ本来の性能よりも停泊時の居住性を重視するなら、より大きなキャンピングカーを選択するのがベターだ。

バンコンでは、限られた空間を有効活用するためにFASPやREVOなどのマルチファンクションシートを採用したモデルが多い。このタイプはシートとベッドが兼用となるため、就寝時に展開作業が必須となる。目的地に着いたら就寝前にシートをベッド展開して、出発前に再び走行モードに戻す。シートの上に荷物を積載していたり、チャイルドシートを装着していると、展開作業の手間はさらに増える。こうした作業が面倒だと思う人には、バンコンは不向きだ。

バンコン体験談/ライター岩田の場合

筆者が初めて乗ったキャンピングカーは、ポップアップルーフのバンコン「コンパス」。ハイエースワイドボディベースなのでサイズはそれなりに大きいが、ルーフを閉めた状態(全高2.1m)なら自走式立体駐車場にも入庫できるため、普段の買い物から長期のクルマ旅までバンコン1台でこなしていた。キャンピングカーをファーストカーとして使用するのが前提だった筆者にとって、かなり理想に近い1台だったことは間違いない。

たが、このバンコンは数年で、キャブコンに乗り替えてしまった

なぜ数年でバンコンからキャブコンに乗り替えてしまったのか? 

一番の理由は、

「子供の成長と共に、広いと思っていた車内が狭く感じられるようになった」から。

キャンピングカーは基本的にはクルマだが、車内で生活をする「家」の要素も加味される。小さな子供がいるファミリーが購入時点でちょうどいい広さのキャンピングカーを選ぶと、数年後には子供がどんどん成長して車内が狭く感じられる可能性がある。

年配夫婦が2人旅に特化したキャンピングカーを選ぶと、数年後に孫を連れて出かける機会が増えたときに使い勝手の悪さを感じるかもしれない。キャンピングカーは、「長く付き合う人生の相棒」。

だからこそ、「家を建てるのと同じ感覚」で数年後のライフスタイルまで見据えてクルマ選びをするのがポイントだ。

キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成

バンコン、キャブコン、トラキャンを乗り継ぎ、家族と1000泊以上のキャンプ・クルマ旅を実践。ユーザーとしての経験と、18年以上のキャンピングカー取材経験をもとに、AC誌をはじめとする様々な媒体でキャンピングカーの魅力を発信している。