
バンコン、軽キャンパーとは違い、普段あまり馴染みのない車体サイズなのがキャブコン。その大きさゆえに「運転が難しそう」や「駐車場に困りそう」といったネガティブな声もちらほら。いやいや本当のところはどうなの?ということで、キャブコン運転初体験の編集部のめいがダイレクトカーズの江の島で秋の朝霧高原へドライブ旅をしてきました!レンタカーなどでキャブコンに乗って出かける前に、こちらでぜひ予習してほしい。
初めてでも怖くない!安心安全装備が盛りだくさんのカムロード
キャブコンのベース車として多く採用されているのが、トヨタのカムロード。現在製造されているのは、2021年秋に登場した4代目。このカムロードは、見た目や運転席周りのインテリアにはトラックぽさがあるものの、安全運転を支援する衝突の回避や被害低減サポートブレーキや、車線逸脱警告などの装備も備わり、ヘッドライトはLEDで見やすい。そして6速AT。なので、普段AT車に乗っている人も、AT限定免許の人も問題なく運転できる。ただし、運転には準中型免許が必要なのでご注意を。


高い位置にある運転席へのアクセスも、ステップやグリップなどがあるので、身長155cmのめいでもスムーズ。シートポジションも細かく調整が利く。ただ、普段乗用車に乗っている感覚や運転姿勢とは少し違ってくるので、出発前にしっかりシートポジションの調整は行なっておきたい。
走りもお金も意外にスマート
今回の旅の相棒はダイレクトカーズの江の島。長さは約5メートル、幅は約2メートル、高さは約3メートルのクルマだ。この車体サイズも出発前にしっかり確認しておきたいポイント。特に高さは、乗用車では気にならない古いガードや店舗の軒などにぶつけてしまうトラブルもあるので、いつもより意識して運転をしたい。それでもミラーやリアモニターなどの装備のおかげで、周囲の安全確認は思ったよりもしやすい。そして運転していて気づいたのは、見晴らしのよさ。これがドライブ中の楽しみを倍増させてくれたのはもちろん、帰路の渋滞でも普通車より前方の様子を把握しやすくさせてくれ、渋滞のストレスを軽減してくれた。
楽しい旅でも気になるのが、お金のこと。江の島は普通車より大きいので、高速料金も高くつく?というイメージを持っているが、心配無用。キャンピングカーとして登録してある(いわゆる8ナンバー)クルマなので、高速料金は普通車と同じ区分。そして燃料代もディーゼルということもありドライブ後に給油した際も高いという印象ではなかった。
走りやすくて見どころ満載!国道139号線!
神奈川県の厚木にあるダイレクトカーズを出発して、厚木ICから東名高速道路へ。ここは交通量は多いが、広い道。無事にICまでたどり着けた。そのまま東名から新東名へ入り、途中の駿河湾沼津SAで休憩。それまでにもいくつかSAやPAがあったのだが、混雑していたり規模が小さかったりしたので、初めてのドライブということもあり空いていたこちらへ。警備員さんが誘導してくれたので、スムーズに停められひと安心。海が見える絶景のサービスエリアでお昼時ということもありフードコートは大にぎわいだったので、人気の海鮮丼をテイクアウト。クルマに戻ってゆっくりランチタイムができるのもキャンピングカーの強み。ランチのあとはダイネットのソファーでひと休みして、いざ朝霧高原へ。


新富士ICで新東名を下りて、そのまま国道139号線へ。この139号線、広くて大きな車体でもゆったり走れる上に、市街地エリアの道沿いにはガソリンスタンドやホームセンター、コンビニセンスストアなどがそろっているのでキャンプ前の買い出しも含めてとても便利。朝霧高原エリアに入っても、139号線沿いに「まかいの牧場」や「ドライブインもちや」そして「道の駅朝霧高原」などお楽しみポイントがいっぱい。この日も土曜日ということもあり、どこの駐車場にもたくさんのクルマが。もちろんキャンピングカーにもたくさん出会いました。
朝霧高原おすすめグルメ案内&こっそり教える富士山ビュースポット
牧場も多く、おいしいものだらけの朝霧高原。ぜひ訪ねてほしいのが、道の駅朝霧高原と隣接するあさぎりフードパーク。道の駅の中やフードパークからは晴れていれば富士山を思う存分眺めることができる。そしてあさぎりフードパークには、地元の酒蔵やお茶屋さん、そしてビュッフェレストランなどのグルメがそろい、ここだけで大満足できる。「酒蔵富士正酒造」では、地酒はもちろんオリジナルの日本酒コスメ「蔵ら」も販売。日本一の湧水「富士山の湧き水」に加え、富士正酒造の純米大吟醸やお米由来の美容成分がぜい沢に配合された化粧品だ。ハンドクリームを使ってみたが、ベタつかないのにちゃんと潤ってもっちり肌に。そのほかにも地元の朝霧乳業の「牛乳工房」では、「あさぎり牛乳ソフト」や「あさぎり牛乳」を買って楽しむことができる。さらに敷地内にはオートキャンプ場もあるので、ぜひチェックしてほしい。


もう1つ訪ねたいグルメが、道の駅朝霧高原の食堂。ちなみにめいのおすすめは、コロッケ定食。普通にイメージするコロッケの2倍は優にあるビッグサイズのコロッケがドドンと鎮座した定食だ。このコロッケがシンプルながらじゃがいもの甘さをしっかり味わえてご飯が進む。ちなみに道の駅朝霧高原ではほかにも新鮮な野菜はもちろんのこと、朝霧高原の恵みである肉製品や乳製品なども豊富に取り扱っている。朝霧高原でキャンプ!なんてときには、この道の駅で買った食材を使って食事を作るなんていかがだろうか。
そしてドライブ中に見つけた富士山ビュースポットがこちら、朝霧自然公園 (朝霧アリーナ)。国道139号線から少し入ったところにあるが、そこへ向かう道もまっすぐ富士山に向かうような光景。この公園の駐車場や広々とした芝生の広場からは富士山をゆったり眺めることができた。ただし駐車場に入る道が少し狭いので、ご注意を。ちなみに朝霧高原エリアでは、坂道でもらくらく移動できるE-BIKEを各所で貸し出している。クルマでは入りづらい陣馬の滝や、キャンプや旅の途中でのちょっとしたお出かけで使って楽しむのもおすすめだ。

紅葉の見頃はそろそろ終盤というところだが、これからやってくる冬の朝霧高原も雪化粧をした富士山の景色をゆっくり眺められて魅力たっぷりで、少し走ると山梨県。富士五湖なども遠くはない。それに例年1月下旬〜4月頃は朝霧高原エリアからダイヤモンド富士を眺められる季節。FFヒーターなどの暖房装備もあるキャンピングカーなら、冬のキャンプ場でも快適に過ごすことができるので、冬の朝ならではの楽しみをお目当てにキャンプもいかがでしょう?
今回の旅で訪ねた施設
・NEOPASA駿河湾沼津 (下り):https://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=188
・道の駅朝霧高原:https://www.asagiri-kogen.com/
・あさぎりフードパーク:https://asagiri-foodpark.com/
・朝霧自然公園 (朝霧アリーナ):http://www.city.fujinomiya.lg.jp/municipal_government/llti2b000000282c.html