本格的なキャンピングカーのベース車(車体部分)、となるカムロード(トヨタが作るキャンピングカー専用の車)のフロントにはスタビライザーが備わっているが、リアにはない。そこでリアにも独自加工を施して追加装着し、走行安定性を高めようと考案されたのが、ここに紹介するパーツ群だ。キャンピングカー製作だけでなく、周辺パーツの製作も得意な「ユーアイビークル」のカムロード用サスペンションシステムをご紹介。
目次
前後をトータルで考えた高バランス設定
ユーアイビークルがこのサスペンションシステムで目指したのは、カーブでも安定感のある走り。リアのスタビライザーを追加することによって、高速走行時に発生する後軸のばたつきを抑え、横揺れしにくくしているのだ。
新型カムロード専用リア追加スタビライザー(ダブル用)※シングルタイヤ用あり
リアスタビライザーを追加することで、車両安定性が向上。フロントもいっしょに強化することによって、前後バランスも考えて設計されている。ボルトオンで装着が可能な設計となっている(一部型式によって加工が必要な場合あり)。価格は12万1000円。
しかし、リアにスタビを装着して強化しても、フロントが純正のままだとバランスが悪くなる。そこでフロントのスタビライザーの強化にも着手。バネレートの設定やパイプ径を変えてテストした結果、パイプを大径化することでリアとのバランスを最適化した。
フロント強化スタビライザー/リア追加スタビライザー(シングル用)
スタビライザーにより左右の足まわりを連動させることで、コーナリング時の不快なロールを抑制。乗り心地を良くして安定した走りを実現できるようにした。純正よりもパイプ径が太くなっており、約140%の剛性アップを実現。純正と交換するだけと簡単だが、太さが異なるため専用の取り付けブッシュが付属。価格はフロント強化スタビライザーが6万8200円/リア追加スタビライザー(シングル用)が10万7800円。
さらに、オリジナルのコンフォートショックアブソーバーも設定。カヤバの低圧ガス複筒式でフロント側は14段階の減衰力調整機能付き。これとスタビを組み合わせることで、「走りと曲がる」が大幅にレベルアップ。後席の乗り心地も純正では実現不可能なほど向上した。
コンフォートショックアブソーバー
太さのある低圧ガス複筒式ショックアブソーバーなので、重量のあるキャンピングカーでも安定した性能が発揮できるオイル容量を確保。路面への追従性としなやかさ、乗り心地や走行安定性の向上にもつながる収まりのよさを持つ。フロントは好みに応じて味付けができる14段階減衰力調整機能付き。価格は9万9000円。
いずれも現行型のリアダブルタイヤ仕様のほかに、旧型のシングルタイヤ用もラインナップ。新旧ユーザーを問わず対応しているのもうれしい。