
2024年2月2日(金)〜2月5日(月)に千葉県の幕張メッセで行われるジャパンキャンピングカーショー。日産自動車からはキャラバン誕生50周年の節目にふさわしいモデル「キャラバン マイルーム」が出展される。
目次
「キャラバン マイルーム 」デビュー!! 既存車中泊モデル「キャラバン マルチベッド」との棲み分けは?
上質なインテリアを備え、クルマの中にいることを忘れてしまう内装はまさに「走る自分の部屋」。快適に車中泊ができるセミダブルサイズ相当の折りたたみor跳ね上げベッドも備えるとのことだが……キャラバンにはすでにワンタッチで上げ下ろしができる左右分割式のベッドキットを搭載した車中泊特化モデル「キャラバン マルチベッド」がある。両車は“似たようなもの”なのか? 違いを見ていこう。
なお、この記事で扱う「キャラバン マイルーム」の情報は、2024年夏の発売を予定する「キャラバン マイルーム 通常モデル」に先立って現在受注受付中の専用装備を与えられた特別仕様車「キャラバン マイルーム ローンチエディション」のものだ。
新感覚・走る自分の部屋!! クルマ感ナシの上質空間「キャラバン マイルーム 」
キャラバンのバン最上級グレード、GRANDプレムアムGXをべースに、既存のキャンピングカーやはやりの車中泊仕様とは一線を画す、シンプルでミニマルなデザイナーズホテルのように洗練された空間に仕立てたのが、キャラバン マイルーム。
目指したのは自分のお気に入りの部屋ごと自然のなかに持ち込み、リラックスできるクルマ。スポット照明を埋め込んだルーフパネル、リヤクオーターガラスに備わるブラインド、サイドパネルなど、木目をふんだんに使ったインテリアで「クルマの内装感」を徹底的に消している。
リビングやベッド、乗車モードなど自由なアレンジを可能にするのは、2列目に採用された自動車業界初の「2in1シート」だ。シートの表裏で硬さの異なるクッションパッド構造とし、走行中や対座時など、用途に応じた最適な座り心地が得られる。ベッドは2分割の折りたたみ式、ワンアクションで展開する跳ね上げ式の2パターンを選択可能。どちらもシンプルで上質なヘリンボーン生地を採用する。キャラバンのカタログモデルに加わったキャラバン マイルーム日本のクルマ旅に革命を起こす。

「クルマの内装感」を徹底的に払拭!! 快適性を重視した業界初のギミックも搭載
内装には木目調のフロア、サイドパネル、バックドアトリムボード、ラゲッジ全体を囲うルーフパネルを採用し、クルマの内装感を徹底的に消している。リヤクオーターガラスの目隠しはカーテンではなく、車内に木痛れ日が優しく射し込むイメージのウッドブラインドを採用。洗練された「キャラバン マイルーム 」の世界観をより深く表現する。
シートはベッドマットと組み合わせて対座やベッドにアレンジできる2in1シート。シート表裏で硬さが異なるクッションパッド構造を採用し、前向きとべ ッド展開時は硬い面が表になり、対座時は軟らかい面が表になるという業界初のギミックもうれしい。



「キャラバン マイルーム」のベッドは選べる2タイプ
キャラバン マイルームはこれまでの車中泊仕様車とは異なり、「外に持ち出せる自分の部屋」をコンセプトとし、よりデイユースでの利便性に注力している印象を受ける。
とはいえもちろん就寝時の快適さをおろそかにしているわけではない。ベッドは木目調サイドパネルの間に2分割のボードを渡して簡単に設営できる折りたたみ式と、ワンアクションでベッドを後部右側のサイドパネル内に格納できる、跳ね上げ式の2パターンから選択でき、いずれのタイプを選んでも、ベッド幅1204mm、ベッド長2192mm以上(折りたたみ式ではベッド長2228mm)と、一般的なセミダブルサイズのマットレス(幅約1200mm✕長さ約2000mm)よりも弱冠大きく、大人2人で就寝することも可能な広さだ。マットの生地は2in1シートと同じヘリンボーン柄。


ポータブルバッテリーfrom LEAFから給電可能
電気の取れない場所ではリーフのリチウムイオンバッテリーを再利用した、ディーラ -オプションのポータブル電源からAC100Vを給電できる。ローンチエディションには外部電源入カシステムとAC100V出カコンセントのほか、車内カーテン、ウッドブラインド、スポット照明付きルーフパネル、ロールスクリーン、ルーフサイド照明が標準装備され、カーテンと同じ生地で作ったオリジナルクッションも付属する。

ガッツリ車中泊したいなら……シンプルでタフな「キャラバン マルチベッド」
「キャラバンマルチベッド」は、日産キャラバンのプレミアムGXとGRANDプレミアムGXがベース。ワンタッチで上げ下ろしができる左右分割式のベッドキットを搭載し、豊富なオプションで自分だけの1台を仕立てることも可能だ。脱着式のテーブル付き車両を選べば、車中泊だけでなく、車内での飲食や作業がさらに便利になる。
「キャラバン マイルーム」同様に全国の日産ディーラーで購入できるのが特徴で、製作しているのはオーテックやニスモのブランドで知られる「日産モータースポーツ&カスタマイズ」。
車内はフルベッドモード、ツインベッドモード、片面ベッドモード、カーゴモード、セカンドシート分割利用カーゴモード、最大カーゴモードなど、多数の室内アレンジを自由に切り替えることができ、積む・寝る・過ごす……どのシチュエーションを取っても使い勝手抜群だ。
また、キャラバン特有の装備「ラゲッジユーティリティナット」を駆使した豊富なオプション設定も特徴。遊び方に合わせてカスタムしていくことができる。
クルマの内装感を徹底的に排除した「キャラバン マイルーム」と比較すると、「クルマらしさ」がある設計となっているが、内装の美しさと利便性に手抜きはない。ベッドマットには、フロント&セカンドシートと同様のジャカード織物生地を採用してインテリアの統一感を演出、フロアにはシートとよく合うダークトーンの木目調を取り入れている。濡れやキズにも強い。
車中泊に特化したモデルらしく、最大展開時のベッドは「キャラバン マイルーム」よりも300mmほど幅の広い、幅1510mm×奥行き1760mmで、大人2人がゆったり横になれる仕様だ。


多数の室内アレンジを自由に切り替え






豊富なオプションで自分だけの「キャラバン マルチベッド」を!!




どっちを選ぶ?「キャラバン マイルーム」「キャラバン マルチベッド」
どちらも日産が提案する“キャラバンの車中泊仕様”ということで「似たようなものじゃないの?」と思うなかれ。ここまで紹介してきたように、「キャラバン マイルーム」と「キャラバン マルチベッド」はそれぞれ異なるキャラが立っているのだ。
価格の面ではキャラバン マイルームが595万8700円〜に対してキャバン マルチベッドが365万3100円〜と、マルチベッドに軍配が上がる。また、最大展開時のベッド幅もマルチベッドのほうが300mmほど広い。一方で、洗練された空間でクルマの中にいることを忘れてしまうような「お部屋感」のあるキャラバン マイルームもやはり魅力的。
ジャパンキャンピングカーショー2024には2台とも実車が展示される予定なので、ぜひ自分の目で違いを確かめてみよう!!
