キャンピングカーの基礎知識

旅の費用を左右する重要なファクター 北海道フェリーの選び方

ライター岩田一成の3台目でもまだ楽しい!『後悔しない』キャンピングカー選び【第11回】
岩田一成

北海道と本州は陸続きではないため、クルマで北海道に渡るには「愛車と一緒にフェリーに乗船する」ことが必須となる。フェリー選びは、北海道キャンピングカー旅でもっとも重要なファクターのひとつ。各フェリーの航路や乗船時間、運賃、船内設備などを比較して、自分のニーズに合ったフェリーを選ぼう!

北海道フェリーの種類

本州と北海道をつなぐフェリーには、多くの選択肢がある。具体的には、津軽海峡フェリー(青森~函館/大間~函館/青森~室蘭)、青函フェリー(青森~函館)、シルバーフェリー(八戸~苫小牧)、太平洋フェリー(名古屋~仙台~苫小牧)、商船三井フェリー(大洗~苫小牧)、新日本海フェリー(舞鶴~小樽/新潟~小樽/敦賀~苫小牧東/敦賀~新潟~秋田~苫小牧東)の6社11航路だ。

本州のフェリーターミナルは、大間、青森、八戸、仙台、秋田、大洗、名古屋、舞鶴、敦賀、新潟にあり、関東から出発するなら茨城県の大洗、関西からだと舞鶴、名古屋、敦賀などが便利。船内設備はフェリーによって異なり、長距離便にはビュッフェレストランや大浴場、映画館、カラオケなどを完備した豪華客船もある。

①自宅から港までのアクセスを重視

北海道フェリーと一口に言ってもフェリー会社も航路もさまざまなので、初心者はどのフェリーに乗ればいいのか迷ってしまうこともあるだろう。自宅からフェリーターミナルまでのアクセスのしやすさを重視するなら、フェリー選びは比較的シンプルだ。首都圏から北海道へ向かう人は、大洗(茨城県)発のフェリー。東北から北海道へ向かう人は、仙台(宮城県)・八戸(青森県)・青森(青森県)・大間(青森県)発のフェリー。中部・関西以南から北海道へ向かう人は、舞鶴(京都府)・敦賀(福井県)・新潟(新潟県)・名古屋(愛知県)発のフェリーをチョイスすればOKだ。

②長い航海でペットに負担をかけたくない

愛犬と一緒に旅をするなら、できるだけ乗船時間が短い航路を選ぶのがベターだ。もっとも航海時間が短いのは津軽海峡フェリーの大間~函館航路で、乗船時間はわずか90分。津軽海峡フェリーの青森~函館航路(3時間40分)や青函フェリーの青森~函館航路(3時間50分~4時間)も比較的乗船時間が短くて済む。

オススメは、ペット用の設備が充実している津軽海峡フェリーだ。すべての船舶にケージタイプのドッグルームが用意されており、青森~函館便には愛犬と個室で過ごせるプライベートドッグルームや、航海中に愛犬を外で遊ばせられるドッグバルコニーも完備されている。 航海時間が短い青森・大間発のフェリーは、愛犬の負担が少なくて済むのはもちろん、船が苦手な人にも最適。フェリーの乗船に合わせて青森や下北半島の観光を組み込めば、旅はより充実したものになるだろう

③北海道までの往復交通費を節約したい

フェリー料金がかかるぶん旅行費用が高くなるのが、北海道キャンピングカー旅のデメリットだ。筆者が21年間続けてきた北海道旅でも、合計費用の約1/3を占めるのが自宅~北海道の往復交通費(フェリー代+港までの高速代・燃料代)。旅にかかる費用を節約したいなら、北海道までの往復交通費を安く上げることが最大の近道となる。

フェリーの運賃は、乗船人数と等級によって決まり、クルマで乗船する場合は車両運賃もプラスされる。多くのフェリー会社が変動制の季節料金を採用しており、ゴールデンウイーク、夏休み、年末年始などは運賃が高額になるのが一般的。フェリー代を安くあげるには、運賃が安いオフシーズンに乗船するのがポイントだ。

少しでも交通費を節約したいなら、各フェリー会社の運賃を比較してもっともお得な航路を見つける作業が必要となる。注意点は、フェリー運賃だけではなく自宅からフェリーターミナルまでの高速料金や燃料代をプラスした合計金額で比較すること。高速料金は、旅の行程と照らし合わせて時間によるETC割引も計算に入れ、燃料代は距離と燃費から大まかな金額を算出する。

筆者の場合、各社のフェリー運賃とフェリーターミナルまでの交通費をエクセルに落とし込み、比較表を作って乗船するフェリーを決めている。ちなみに、過去21年間で一番利用率が高いのは、津軽海峡フェリーの青森~函館航路。お得な割引プランが用意されていて、青森までの高速代と燃料代をプラスしても安く上がるのが理由だ。今年の北海道キャンピングカー旅でも大人3人+車両1台で津軽海峡フェリーを利用したが(往路:青森~室蘭、復路:函館~青森)、往復交通費(高速代・燃料代・フェリー運賃)は9万1467円。家族3人で12日間北海道を旅して、かかった費用は28万4096円だった。

「フェリーで愛車と共に海を渡る」という非日常感は、北海道キャンピングカー旅の大きな醍醐味のひとつ。「フェリーで移動する時間も旅の楽しみ」と考えて、船旅を思いっきり満喫しよう!

キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成

バンコン、キャブコン、トラキャンを乗り継ぎ、家族と1000泊以上のキャンプ・クルマ旅を実践。ユーザーとしての経験と、18年以上のキャンピングカー取材経験をもとに、AC誌をはじめとする様々な媒体でキャンピングカーの魅力を発信している。