キャンピングカーと楽しむ

【キャンピングカーの種類と特徴】キャブコンの魅力とメリット&デメリット

ライター岩田一成の3台目でもまだ楽しい!『後悔しない』キャンピングカー選びキャンピングカーの魅力とは?【第8回】
岩田一成

トラックやワンボックス車をベースにした「キャブコン」は、バンコンと並ぶ日本のキャンピングカーの代表的なカテゴリーだ。広い居住空間と高い快適性を備え、ファミリーや長期旅行を楽しむユーザーから高い支持を集めている。

ここでは、キャブコンの基礎知識からメリット・デメリットまで、実際のユーザー目線で詳しく紹介する。

キャブコンとは?

「キャブコン」とは、トラックやワンボックス車のキャブ(運転席)付きシャシーをベースに、居住用のキャンピングシェルを架装したキャンピングカーのこと。「キャブ・コンバージョン」を略してキャブコンと呼ばれる。

運転席の上に張り出した「バンク」と呼ばれる部分が大きな特徴で、一目でキャンピングカーと分かるスタイルから、「キャンピングカーといえばキャブコン」というイメージを持つ人も少なくない。

ナッツRV/ジョリビーRE
ナッツRV/ジョリビーY
ダイレクトカーズ/DN75

2025年にエンドユーザーへ販売された新車・中古車のキャンピングカーは合計1万3435台(日本RV協会調べ)。そのうちキャブコンは輸入車を含め3035台で、8ナンバーのバンコン4173台に迫る販売台数となっている。この数字からも、キャブコンがバンコンと並ぶ人気カテゴリーであることが分かる。

ベース車は、トヨタのキャンピングカー専用シャシー「カムロード」が主流。そのほかにも、いすゞのビーカムやトラヴィオを採用したモデルや、ワンボックス車の後部ボディをカットしてFRPやアルミパネル製のキャンピングシェルを架装したモデルなど、多彩なバリエーションがラインアップされている。

VANTECH/アストラーレCH1 マーズ

ダイレクトカーズ/BR-75

キャブコンのメリット

東和モータース販売/レーベンRWB

天井が高く、室内で立ったまま過ごせる

キッチン・ダイネット・ベッドなどが独立している

シート展開なしで複数人が就寝できる

キャブコン最大の魅力は、圧倒的な居住空間にある。ルーフに向かって室内幅が狭くなるバンコンとは異なり、キャブコンはサイドとリヤの壁が垂直に立ち上がるため、室内スペースを無駄なく活用できる。

多くのモデルは大人が立ったまま移動できる室内高を確保しており、フロントからリヤまで車内をスムーズに行き来できるのも特徴だ。

レイアウトは、バンクベッドやリヤベッド、ダイネット、本格的なキッチン、トイレや収納として活用できるマルチルームなどで構成されるモデルが多い。それぞれの空間が独立しているため、自宅に近い感覚で快適に過ごせる。

また、バンクベッドやリヤベッドは常設されていることが多く、ダイネットをベッド展開しなくても複数人がそのまま就寝できる。就寝準備の手間が少ないことも、キャブコンならではのメリットだ。

キャブコンのデメリット

アレッタタイプW

全高が高く立体駐車場に入れない場合がある

横風の影響を受けやすい

大きなボディゆえ駐車場所を選ぶ

一方で、キャブコンには走行性能や機動性に関するデメリットもある。

全高は約3m前後のモデルが多く、都市部の自走式立体駐車場には入庫できないケースが少なくない。

また、スクエアなボディ形状と重心の高さから、普通乗用車やバンコンに比べると横風の影響を受けやすく、走行安定性もやや劣る傾向がある。

さらに全幅も広いため、都市部や観光地では駐車スペース探しに苦労することもあるだろう。

とはいえ、こうしたデメリットを補って余りある居住性と快適性こそがキャブコン最大の魅力だ。長期旅行や車中泊を快適に楽しみたい人にとっては、バンコン以上に満足度の高い選択肢といえる。

キャブコン体験談  @ライター岩田の場合

筆者がバンコンからキャブコンへ乗り替えたときの第一印象は、「これぞキャンピングカー」というものだった。

居住性はバンコンとは比較にならないほど高く、キャンピングカーらしい外観も「特別なクルマに乗っている」という高揚感を与えてくれた。

個人的な感覚では、バンコンは「寝られるクルマ」、キャブコンは「動く家」。それほど両者の違いは大きい。

毎年、家族で北海道への長期旅行を楽しんでいたが、新車購入から約10年間乗り続けても、室内を狭いと感じたことは一度もなかった。

もちろん、ファーストカーとして使っていたため、街中での取り回しや走行性能に不満を感じる場面もあった。しかし、それでも10年間メインカーとして使い続けられたのは、居住性の高さがそれを上回る魅力だったからだ。

レジャー用途が中心であればストレスはさらに少なく、走行性能についても足回りのアフターパーツによって改善できる。

現在はライフスタイルの変化からトラックキャンパーへ乗り替えたが、それでも「初めて本格的なキャンピングカーを選ぶなら、キャブコンは自信を持ってお勧めできる」と胸を張って言える。

キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成

バンコン、キャブコン、トラキャンを乗り継ぎ、家族と1000泊以上のキャンプ・クルマ旅を実践。ユーザーとしての経験と、18年以上のキャンピングカー取材経験をもとに、AC誌をはじめとする様々な媒体でキャンピングカーの魅力を発信している。