SDGsの一環として、欧州では必要最低限の機能を持った小さいキャンピングトレーラーが注目されている。欧州ビルダーの中でも、小型なモデルを特に重視してラインナップしているのがポーランドの二ワドーというビルダー。
これから紹介する「インディアナ300L」は、そんな二ワドーのラインナップのうち、けん引免許が不要な750キロ以下のモデルを、日本のキャンピングトレーラー輸入の草分け的存在であるインディアナ・RVが完全日本仕様にして導入したものだ。
目次
ボディは小さいのに中は広々 親子4人でも快適車内生活
インディアナ300Lの車両サイズは全長が4500ミリと普通車程度の大きさだが、シェル室内長は3050ミリで、室内幅が1950ミリなので、これはハイエースロングワイドボディの荷室よりも若干大きい。
ということは、ハイエースベースのバンコンと同様のレイアウトも可能ということだ。小さなボディなのに横座りの対面ダイネットにリヤキッチン、マルチルームと一通りのエリアを備えているのも納得するし、どのエリアもハイエースバンコンよりゆとりがある。就寝人数こそ3人となるが、小さな子供2人であれば家族4人でも利用可能だ。
ゆとりある対面式のダイネット
しっかり使えるマルチルーム
完全日本仕様+充実の標準装備
インディアナ300Lの特徴の中で、注目すべきなのは小さくても本格的な車体構造。欧州ではEPS断熱材が一般的だが、XPSという押し出し発泡ポリスチレンフォームを芯材にした工法を採用。これは軽くて断熱性の高い作りで、この工法でシェルを作っている。さらにGRPという、FRPよりも強度のあるガラス繊維ファイバーをフロアやルーフに採用。軽く暖かく、強度のある車体は、小さいからと手を抜かずに仕上げるビルダーの心意気が感じられるよう。
今回、導入にあたっては完全日本仕様としており、本国とは逆レイアウトの左エントランス。キャンピングトレーラーなので移動中に人員の乗り降りはないとしても、路上での荷物の出し入れなどでは便利だ。
装備は下位グレードでも充実しており、石油式FFヒータ ーやラップ式ポータブルトイレ、無線式バックカメラまで備える。ポータブル電源もあり、上位グレードとの違いはその容量が異なるだけ。これだけの装備があれば、購入後すぐにでもキャンプに使えるほど。
けん引免許不要モデルという意味では、エントリーモデルかもしれないが、それ以上に価値のある内容。大型自走式車からの乗り換えでも、不満とならないハズだ。
2人旅仕様で収納力をアップさせた「インディアナ300」もある
インディアナ300Lには、2人旅に特化した使用の「インディアナ300」というバージョンもある。キッチンとマルチルームの大きさや配置は300Lと同じ。ダイネットも横座りの対面式だが、左右ともシート幅が狭い。そのかわりに右にはロングコートも掛けられるワードローブ、左には天板が調理台としても利用できるキャビネットを配置。 就寝人数は2人となるが、その分だけ収納力が高くなっている。使う人数に合わせて選ぼう。
[スペック]
ニワドー (ポーランド) インディアナ 300L
けん引免許:不要
就寝人数:2 or 3人
ナンバー:白8
価格:360万8000円~ ( 300は357万5000円~)
標準装備:
シンク/2口コンロ/30L給排水タンク/3ウェイ60L冷蔵庫/カセットガス供給器/電気温水器/LED室内照明/AC-DC コンバーター/折りたたみ洗面台/灯油式FFヒーター/手動ラップ式トイレ/一酸化炭素警報器/ポータブル電源+ソーラーパネルほか