キャンピングカーの基礎知識

キャンピングカーの用語解説(電気編)

気になるキャンピングカーカタログがすんなり読める用語解説!今回は電気関係の用語を解説。

キャンピングカーは専門用語が多く、乗用車に比べて独特の装備が搭載されている。
知らない呼称が出てきて戸惑ってしまわないように、キャンピングカー関係のおもな用語を解説。

サブバッテリー

エンジンの始動や、灯火類やカーナビ、カーエアコンなどに利用するメインバッテリーとは異なり、車内で使う冷蔵庫や照明、テレビ、そして近年人気の家庭用エアコンなどの機器の電源となるのがサブバッテリー。補機用のメインバッテリーとは別に搭載することから、サブと呼ばれている。

サブバッテリーは充放電を繰り返すため、充放電に強いディープサイクルバッテリーが選ばれることが多い。最近は、価格は高くなるが軽量かつハイパワーなリチウムイオン電池も浸透してきている。サブバッテリー内の電気(直流)を家庭用コンセントの電気(交流)に変換するインバーターも、合わせて用意したいアイテムだ。

走行充電システム(アイソレーター)

サブバッテリーを充電するための装置。クルマは走行時にオルターネーターによって発電を行ない、メインバッテリーを充電する。その発電による余剰電気をサブバッテリーの充電に切り替えてくれるのが走行充電システムだ。最近ではサブバッテリーの状態を監視しながら電圧や電流を昇圧して充電を行なうモデルも登場し、充電効率を高めることも可能になっている。ほかにも、走行充電とソーラーパネルによる太陽光充電を同時に行なうマルチタイプも登場している。

インバーター

キャンピングカーのサブバッテリーは通常はDC12Vで、なかにはDC24Vの場合もある。両方ともそのままでは家庭用電化製品は使えない。それを変換してくれる装置がインバーターだ。製品の種類は多いが、もっとも違うのは出力だ。小さいものでは100W程度から、大きいと4000Wなんてモデルもある。さらに出力される電気には種類があり、家庭用と同じなのが正弦波で、それ以外は疑似波といい精密電化製品には使えない。

外部AC電源入力

キャンプ場の電源付きサイトやRVパークなどで、サブバッテリーの充電や家庭用電源であるAC100Vを利用するための装置。サブバッテリーとインバーターを介するものと、サブバッテリーを介さないタイプがある。外部AC優先リレーがあれば、入力を感知して外部AC電源とインバーターの出力を自動で切り替えてくれる。

ポータブル電源

防災グッズとしても人気のアイテム。本体にはリチウムイオン電池とインバーターを内蔵し、AC100VやUSBをはじめDC出力を備えたモデルもある。バッテリー容量・出力の違いなど種類も豊富で、本体のデザインもバリエーション豊か。使いたいアイテムの消費電力に合わせて選べるほか、メインバッテリーのジャンプスタート機能を搭載しているモデルもある。

ソーラーパネル

バッテリーの充電方法は、前述した外部AC電源入力と走行充電がある。ただしこれらの方法は、外部から電源が得られない状況下や、走らないことには残量不足も十分にありえる。そんなときに便利なのが太陽光充電だ。太陽さえ出ていれば徐々に充電してくれる。現在は多種多様な製品が各社から発売されている。充電にはソーラーパネルからバッテリーへ充電するためのコントローラーも必要。

発電機

車両搭載型の場合、フレームからつり下げられるように、フロア下に設置される。その能力は小さくても2.8 kWで、輸入車のなかには4~6kWの仕様もある。国内で一般的なのがポータブルタイプ。こちらは小さいものは900Wで、大きいのは2.8 kWもあるが、持ち運びを考えると1.6 kW程度が限界。燃料はガソリンが多いが、ポータブルタイプにはカセットガス駆動もある。正弦波のクリーンな電気の出力でないと、電子機器には利用できない。