キャンピングカー・ビルダー紹介

日本の「キャンピングトレーラー人気」の立役者!?

インディアナRVとはどんなお店⁉︎

東名高速道路綾瀬スマートICから6分ほど。トリガノやクナウスといったキャンピングトレーラーを中心に、軽キャンピングカーのインディ727などを扱うインディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)はある。

ヒッチハイクの旅の途中で?

 今から51年前。19歳のときの降旗貴史さんが、ユーラシア大陸をヒッチハイクしていたころまで遡る。この旅の途中で出会った「先輩でもあり、兄貴でもあり、父親のようでもある」人物と出会ったのがルーツ。彼と共同で興したのがここインディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)なのだ。ヒッチハイクの旅から帰国後(本当のことを言うと、その先輩から帰れと怒られて⁉︎)、お互い別々の職に就いたものの、その後も先輩は事あるごとに降旗さんを心配してくれたそうだ。

 「新車ディーラーから中古車販売店へと転職したとき、メキシコへ中古車の輸出を提案してくれたのも先輩でした。結局、メキシコへ日本車を輸出するビジネスはうまくいかなかったものの、何度かメキシコへ足を運ぶ途中、ロサンゼルスで出会ったキャンピングトレーラーに一目惚れして日本で販売することになりました。750kg以下で日本仕様としてあつらえてもらったのが、インディアナTR-4とV2。これが今につながる屋号インディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)のはじまりなんですね」

 シャドウクルーザー社のインディアナシリーズ輸入販売からスタートした
TR4はダイネット、V2はその部分がフリースペースとなっていたようだ

社名の由来は「2人が出会った歳月」

1998年3月2日、その時点で2人が出会って27年という年月から社名は27を意味するポルトガル語でヴィンテ・セッテとしたのも追記しておこう。

インディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)代表の降旗貴史さん

 以降今日まで、さまざまなキャンピングトレーラーを輸入販売する中で、インディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)が一貫しているのは、けん引免許不要で気軽に使え、日本で使いやすく安全なキャンピングトレーラーを扱い続けているということ。キャンピングトレーラーを扱い、自走するキャンピングカーをモデルを扱わないのも理由がある。「日本で正規販売されていないクルマがベースとなっている輸入キャンピングカーの機関部を完璧にサポートすることは不可能でしょう。ユーザーに何かあったら大変ですし、だからウチではやらないんですよ」と、降旗さんは言う。

ポルトガル製のポルトを扱っていたこともある。これも日本での使い勝手を考慮した750kg以下のモデルだ

地道な努力でキャンピングトレーラーを日本に根付かせる

 日本ではまだまだ「得体の知れなかった」キャンピングトレーラーというものをひたすら真面目に輸入販売し続け、日本にキャンピングトレーラーを根付かせた。「人との出会いを大切にして、だましたり嘘は絶対につかない」が信条だ。現在の主力は、トリガノ(フランス)とクナウスだ。これも日本にとっての最良のキャンピングトレーラーとは何かを追求した結果で、それぞれ10年、15年という節目で、功績が讃えられ世界中のディーラーが集うミーティングで表彰も受けた。さらにトリガノからは、日本オリジナルモデル(エメロード406)の製造も提案され、降旗さんはこれを快諾した。

日本の通行帯に合わせた左側エントランスを採用する日本専用設計モデル「エメロード406」シリーズ。イギリス仕様とも異なる車体を採用している

日本で販売するにあたって、各部を徹底的に使いやすく!

 インディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)がすごいのは、こうしたキャンピングトレーラーにさらに手を入れているところだ。外装の傷や雨漏り試験にはじまり、日本の使用に適した各装備品の見直し(灯油で使用可能なFFヒーター、カセットボンベのガスが使用できるよう、燃圧を調整したガス調理器)、安全のための一酸化炭素警報機の設置などなどすべてに手が入っているところだ。

燃焼式ヒーターを灯油仕様に改良して搭載。灯油タンクは可搬式とし、給油時の手間も配慮
プロパンガス使用の調理器具をカセットガス式に改良。カセットガスならば、日本中どこでも手に入る

ポータブル電源は最高の電源供給設備だ

Vエディションインディペンデントパワー(VIP)は、1260Whポータブルバッテリーと220Wのソーラーパネルを追加装備し、トレーラー単体でも電源の確保が可能となった。脱着も簡単なのでオートキャンプだけでなく、災害時にも有効だろう

 2021年には、各キャンピングトレーラーにVIPグレード(Vエディション インディペンデント パワー)、VIP Maxグレードが新設されたことだ。これらのグレードは、ポータブル電源とソーラーパネルを搭載することで、キャンピングトレーラー単体での使い勝手をさらに向上させたモデル。従前だと、利便性向上のためにはバッテリーの個数や容量をアップしていたが、それを大容量のポータブル電源に置換し、かつ車内にビルドインとしたことがなんともインディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)らしい。バッテリーはそれだけだと電源として機能しないが、ポータブル電源ならオールインワンなので、単体で成立する。ソーラーパネルを可搬式にしたのも、充電効率や使い勝手の面で便利だからである。これすべて、日本におけるキャンピングトレーラーとユーザーの未来を親身になって考えた結果なのである。キャンピングトレーラーが人気なのは、こうした理由があるからである。

インディアナ・RV(株式会社ヴィンテ・セッテ)の皆さん。キャンピングトレーラーのスペシャリスト集団だ!

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