トラックやバンベースで製作されるキャンピングカーは、乗用車に比べると乗り心地がどうしても劣る。そこを改善する足回りパーツを紹介！

ハイエースだからしょうがない？

せっかくのキャンプ、雰囲気のいい林間サイトや湖畔サイトへ行きたい。でも、途中の未舗装路や坂道を通ることにちゅうちょして諦めていたハイエースユーザーは多いと思う。また、乗り心地の粗さや運転席への乗り込みの大変さも「こんなもの」と妥協している人もいるだろう。でもせっかく手に入れたハイエースキャンパーだから、行きたいところへ行ける走破性や、快適な乗り心地がほしいのは本心だと思う。そこで創業75年という老舗自動車部品会社が展開するハイエースパーツブランド「CAST（キャスト）」の製品から厳選した理想のハイエースキャンパーに仕上げるためのアイテムを３点紹介していく。これらがあればハイエースキャンパーの使い勝手と行動力はグンとアップする！　

アルファード級の乗り心地に改善

高級志向が進むハイエースキャンパーだけに宿泊地での居心地はかなりいいのだが、問題は移動のとき。ハイエースは貨物車ゆえに走行フィーリングはいまひとつで、乗り心地や走行安定性の改善を求める人は多い。そこで紹介するのがNeo Tune（ネオチューン）。これはハイエース純正ショックに充てんされているオイルとガスを特殊な機器を使用して高性能、高品質のネオチューン専用オイルへ入れ換えるもの。ショック内部に封入する窒素ガスの圧力も、オイルの特性や車体の重量バランス、使用条件に合わせて最適化するのだ。

これらの効果は前席、後席とも路面からの突き上げ感が減少し、細かい揺れも感じなくなるので同乗者はもちろん、いっしょに出かけるペットの身体的な負担が軽減できる。
また、ショックの動きがよくなることでカーブの安定感も増す。それに直進性も向上するため高速道路走行時に行なっていたであろう、車体の少しの振れを修正するハンドル操作をしないで済むようになるのだ。小刻みな修正舵がなくなると運転疲れも大幅に軽減できるのでこのメリットも大きい。乗り心地に不満を持っているなら試してほしいものだ。このネオチューンはもちろん車検対応だ。

これさえ組めば悪路だって平気！

ハイエースキャンパーの多くは後輪駆動車（FRという）だ。FRはエンジンの力をプロペラシャフトへ伝え、そこからデファレンシャル（デフ）→ドライブシャフト→タイヤという順で力を伝えていくが、純正デフは機構上、片輪がスリップすると反対側のタイヤにも駆動が伝わらなくなってしまう。そうしたことからハイエースはタイヤがスリップしやすい未舗装路でいとも簡単に立ち往生をしてしまう。そんな苦い経験を持つ人も多いのではないだろうか。
この弱点を解消するにはどうしたらいいかというと、純正デフをLSD（リミテッドスリップデフの略）に交換すること以外にない。LSDは悪路走行用に開発されたデフ機構なので、片輪がスリップしても反対側のタイヤには駆動がかかるという内部構造だ。ゆえにLSDを組むと走破性が大幅にアップ、路面状況がよくないキャンプ場へも安心して入っていけるようになる。また、LSDを組んだクルマは雪上走行にも強くなる。LSDはおもにモータースポーツで使われるアイテムなので効果重視の作り、そのためデフの作動音が大きいこともあるが、サイレントLSDは街乗り向けに特性を合わせてあるので音もなく快適に使用できる。

前席への乗り込みにくさはこれで改善

ハイエースは前席の位置が高いので乗り込みがとにかく大変。よじ登るようなので疲れているときは乗り降りが苦痛でもある。それを軽減するのがホイールステップキット。純正ホイールを含むホイールに対応。ホイールボルトを利用して固定する「足掛け」だ。モデルの女性は身長が約160㎝だが、ホイールステップキットに足をかけることで、体の位置とシートの入りの関係が通常のSUVくらい。手でグリップを握ればスッと乗り込むことができるし、乗り込む姿もスマート。ホイールステップキットは装着したまま走行可能なので、ステップの出し入れといった作業は不要。これはとても便利だ。

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