キャンピングカーと楽しむ

昭和の国産キャンピングカーに思いを馳せる【浅草武シートのホリデーキャンパー】

昭和の国産キャンピングカーに思いを馳せる OLD CAMPER②
オートキャンパー編集部品田 直人
品田直人

ホリデーキャンパーは、ウエストファリアを意識していた?!

キャラバンロング標準ルーフのバンをベースとして製作

それまでのFRPボックス方式による天井のベッドスペースは、VWのウエストファリアキャンパーよろしくポップアップルーフとなり、全高を押さえて走行性能を向上しているほか、スペアタイヤの配置も、同時期のウエストファリアをオマージュしたもののようだ。

ポップアップルーフの前部は、ちょっとした物が積めるような構造。車体左後ろに収納庫を配置している
VRE20型=バンベースながら、クオーターウインドウは右側のみマイクロバス用のスライド式ウインドウに変更されて開閉が可能

浅草武シートは2000年を過ぎたころに解散、再構築が行われ(‘04年7月にタケ・クラフトコーポレーションとなり再出発を果たした)、現在も特殊車両メーカーではあるが、当時のことを知る人間はいないそうだ。また、独立したメンバーによって興されたという城東特殊自工(同じく特殊車両製作メーカー)へも問い合わせたが、やはり昔の資料はまったく残っていないとのことである。

走行時は、3人がけのシートふたつが前方を向く仕組み
助手席の真後ろには、大型のシンクが備わる。フット式ポンプによって蛇口から水が出る
純正内装色同様の明るい茶色で統一されたセカンドシート以降の居住空間

シートは座面や背もたれがリクラインする方式。ドライバーズモードからベッドモードにもワンタッチで展開可能

コンロはコールマンのガス式が2口備わる
純正のルームランプから取り出されたマップランプ がワイルドな雰囲気?を醸す

リアステップはキャラバン救急車用のものを採用。フックが追加され、バンジーコードなどで収納スペースとしても活用可能な作り。スペアタイヤがフロントに移設されたのは、この特大バンパーのせいかもしれない

しかしながら、半世紀も前の国産キャンピングカーが今なお残り、それを今日、見ることができるだけでも幸せだと思うべきだろう。こういった特装車の多くはその特殊性ゆえに製作数が少なく、自ずと残存数も限りなくゼロに近いのだから。

*新連載「国産OLD CAMPER」では、取材車両を募集中です。昭和40~50年代に製作されたキャンピングカーをお持ちの方は、AUTOCAMPER WEB(ac@yaesu-net.co.jp)編集部までぜひご連絡ください!

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