ニューキャンパー

全長2m超えのベッドも魅力!車載発電機のオプションを選べばオフグリッドライフもOKで災害時にも活躍できる個性派キャンピングカー

キャンパーアシスト「ヤアズ」

キャンピングカーのベース車といえば、ハイエースが目立つ。しかし忘れてはならないのが日産のキャラバンをベースにしたモデルだ。ハイエースにはない魅力をもつキャラバンをベースに個性的なレイアウトを実現しつつ、発電機のオプションでオフグリッド生活も視野にいれた1台が、キャンパーアシストのヤアズだ。

圧倒的な居住空間をフル活用した個性的レイアウトと充実の電装機器

ベースは救急車仕様のキャラバン

キャンパーアシストのバンコン「ヤアズ」は、日産のキャラバンがベース車。そのキャラバンのラインナップの中でも、スーパーロングワイドをベースにした救急車向けのモデル(スーパーロング、ワイドボディ・救急車ルーフ)をベースにしている。これは従来のハイルーフ仕様のモデルから、さらに室内が185㎜も高くなるFRP製のルーフを載せたシャシーとなっている。このモデルは日産の特装車部門である日産車体の傘下、オートワークス京都が架装しており、一見すると後付けでルーフを載せたとは思えないほど流麗なデザインが最大の特徴。これはハイエースの救急車ルーフと違い、赤色灯をルーフに組み込まずにその上部に載せる仕様だから。さらに専用のFRP製レインモールも付けられている。

キャンパーアシストでは、すでにトヨタのハイエースの救急車向けモデルあるスーパーハイルーフをベースに架装した、ライトキャブコンに迫る居住性を持つ「リチ」というバンコンがラインナップ。今回紹介する「ヤアズ」はそのリチと一部同じコンセプトを持ちつつ、日産のキャラバンの救急車向けモデルで作られている。いわばリチとは兄弟車の扱い。断熱効果を高めるために居住部の窓は埋め込み、アクリル2重窓を使用。リチ同様に丸窓が特徴だ。

広い空間を2人仕様に仕上げたレイアウト

高いルーフとワイドボディにより十分な居住性を得ている車内だが、基本は2人で使う仕上げ。キャブ後部に配置されるダイネットは対面ではなくL字型。このほうが視界を遮る要素が少なく開放的で、ゆったり感を演出できる。さらに後部左には縦置きの2段ベッドを配置。いつでも気軽に横になれるための常設。それも車内移動をよくして空間を広く見せるために、一部が2つに折りたためる作りとなる。

キッチンはこのベッドの対面に配置。シンク一体型の2口コンロをメインとしており、オプションで排水タンクの床下設置や電子レンジが用意されている。さらに後部にはマルチルームがあり、近年はやりのラップ式トイレが備えられるのだが、無骨な本体を隠して家具に見えるような作りが施されている。ここの横にコンロ用のカセットボンベホルダーがあり、こちらも家具のようにカバー。

リチ同様に電装機器にも力を入れており、サブバッテリーのほかにリチウムイオンバッテリーも装備して大容量の電力を使い分ける。もちろんAC100Vの利用も考えられており、高出力インバーターも採用。これらの各種機器は1メーカーでの統一ではなく、なぜかバラバラ。理由はいいものを選んだからで、製品の信頼性やメンテナンス対応まで考えての設定なのだ。これだけでも十分だが、車載型発電機もオプション設定。完全自立型を目指したからで、同時に充電効率も考えて、走行中に駆動させAC100Vで入力。短時間でフル充電できるのだ。

常設の2段ベッド。下段は2030×840㎜で上部クリアランスは600㎜、上段は1950×680×540㎜。いずれも大人がゆったりと寝られるサイズ
2段ベッドの上段マットは2つ折りにできるので、下段のみの利用時は開放的になる
L字型のダイネット。独自の曲げ板を使ったL字型で、右壁面に背もたれを備えるほかに、運転席後部にも座面とクッションを装備。ここに寄りかかると足を投げ出して着座可能
ダイネットのソファ下部は走行用リヤヒーターとFFヒーター
ルームエアコンはダイキン製のリソラ。スリムな本体でパネルとカバーの配色が豊富。現在、多くのビルダーが採用している
キャンパーアシストが独自に加工した室外機をフロア下に設置
スリムなキッチンでシンク一体型の2口コンロを装備。救急車ルーフならではの高さを生かして上部収納庫を備える
助手席後部に冷蔵庫を配置。ダイネットと車外から手が届く便利な位置。上部は天板でテレビ台に利用できる
マルチルーム内と下段ベッドマット上は収納スペースに使える。ベッド下の最後部がオプションの車載型発電機置き場
マルチルーム内のラップ式トイレとカセットボンベホルダーは家具と同色の白木の板でカバー。窓埋めによりプライバシー確保

驚きの独自の電装基盤にも注目

リチウムはオンリースタイル製。早くから同社製品を採用し、品質改善や改良をサポート。独自の基盤を採用しており、コンタクタリレーやヒューズを組み込み、ここを介して各種配線をつなぐ。一見して理解できるため、だれにでも間違いなく配線できる。常設2段ベッド下を利用した配置で、ここの後部に車載型発電機が設置できる。

エントランス上にある集中スイッチ。車載発電機の起動もここから行える
キャンパーアシスト独自の基盤

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