2025年のキャブコン市場を象徴するキーワードといえば「コンパクト化」。ナッツRVのジョリビー(全長4790mm)やダイレクトカーズのオステリア(全長4850mm)など、普通免許で運転でき一般的な駐車場に収まるサイズながら本格的な居住性能を備えたモデルが続々登場。一方でいすゞトラヴィオなど新型ベース車の潮流も生まれ、国産キャブコンの転換点となった1年だった。
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時代は全長5m未満のコンパクト!
そもそもキャブコンとはなにか。オートキャンパーwebのキャンピングカーカタログのトップにはこう書かれている。
トラックをベースにシェルを架装したモデル。
ベース車はキャンピングカー専用シャシーのカムロードやタウンエーストラックが主流。キャブの上にバンクベッドを備えるレイアウトが多く、乗車定員がすべて就寝できるモデルもある。居住空間も十分にあり、ファミリーユースに最適とされている。欧州も同じ呼称が使われ、北米製はクラスCと呼ぶ。
カムロードとはトヨタのダイナを元にしたキャンピングカー専用のベース車だ。荷台にあたる部分に床や壁、天井などの居室部分を仮装する。全高に余裕があるので室内で立って歩けるし、キッチンやトイレ、ベッドルームなど生活空間を余裕をもって作れるのがメリットだ。

とはいえ、いくら居室空間を自由に作れるとはいえ、あまりに巨大に作ると、今度は駐車場の確保や、旅先での駐車場探しに苦労する。もちろんコストもあがる。
そこで近年生まれた新しいトレンドが、5×2m以下にサイズを収めた「コンパクト化」。
コンパクト化のメリットは、まず一般的な月極駐車場に収まるサイズということ。車庫証明が取りやすくなるし、旅先での駐車場探しも楽になる。
また、2017年以降取得の普通免許は車両総重量3.5t未満が条件となる。コンパクト化によって多くのキャブコンはこの条件をクリアしていて、親子2代での運転や、将来的なリセールバリューも期待できるのだ。
ジョリビー(タイプX・タイプW・タイプY)/ナッツRV
ベース車:トヨタ・カムロード
乗車人数/就寝定員:6〜7名/4〜5名
価格:698万5000円〜

2025年登場モデルのトップを飾るのは、国産キャンピングカー製造のトップランナーの一角、ナッツRVの「ジョリビー」。同社は2024年にもジープニー、アレッタといった、これまでの同社モデルより一回りボディを小さくした提案を行っていた。
アレッタは小さなハイエンドモデルとして機動力と上質感を両立、ジープニーは800万円代とお値段もコンパクトで、いずれも登場時に大きな話題となった。
そして2025年に登場したジョリビーでは、上記の2モデルより更に小さな全長4790mm、全幅1960mmというサイズ感、700万を切る価格を実現。さすがに3車種も揃えばジャンル名をつけてもいいだろうということで「スマートなキャブコン=スマコン」という概念を提唱し、価格高騰の一途をたどるキャンピングカーシーンに衝撃を走らせた。
小さくても安くても居室部分の壁や天井となるシェルの素材は上位機種と同じ高断熱仕様、ベッドも上位機種同様にウッドスプリングを使用で妥協はなし。内装も十分満足感のある質感で、天井付近の収納庫にアールをつけることで室内の圧迫感を軽減するなど、ノウハウがいかんなく発揮されている。

ジョリビーはレイアウトによりタイプW・タイプX・タイプYの3つに別れ、シンプル装備のアバンテと快適な長旅を約束するグランデの2グレード展開。
タイプWは後部が二段ベッド。

タイプXは後部が広々ダブルベッド。

そして年の後半に追加されたレイアウト・タイプYはベッドの配置する高さによって荷室空間を調整できる、上記2モデルのいいとこ取りだ。

装備面では、最安グレードでもルームエアコンと100Ahバッテリーを標準装備しているのがポイント。100Ah搭載のみの場合は、ルームエアコンはRVパークなど電源がとれる場所での使用を前提としているが、300Ahのリチウムイオンバッテリーにグレードアップも可能なので、行動範囲に合わせて選びたい。

オステリア/ダイレクトカーズ
ベース車:トヨタ・カムロード
乗車人数/就寝定員:6名/6名
価格:798万円〜

ダイレクトカーズ から発表されたオステリアも、ちょっと小さめキャンピングカーの1台。全長4850×全幅1950mmというサイズはアルファード同等とかなりコンパクト。
車名の由来「Osteria」はフランス語で大衆料理店という意味で、車内でも大人数で食卓を囲んで楽しいひと時を過ごしてもらいたいという思いから命名されている。ホワイトを基調に差し色のイエローが映える室内は明るく楽しい雰囲気だ。

コンパクトモデルではキッチン機能が必要最小限に割り切られることもあるが、オステリアはシンクやコンロもパリのエスプリを感じる”映え”パーツを使っているのがハッキリ差別化されていて良い。

アストラーレTRIAS 480/VANTECH
ベース車:トヨタ・カムロード
乗車人数/就寝定員:7名/4名
価格:987万8000円〜

ナッツRVと双璧をなす国産キャブコンの老舗・VANTECHもジャパンキャンピングカーショー2025でコンパクトモデルのキャブコン・トリアス480をリリースした。
老舗が作るだけあって単純なダウンサイジングモデルではなく、細かな凹凸やリアスポイラーで横風などに対して走行安定性をはかる、新設計のボディを採用。
室内は二の字で対面するレイアウトにしたことで、運転席側の眺望もうまく取り入れ、全幅1960mmながら窮屈感のない室内に。運転席とも会話や行き来がしやすい。

リアは二段ベッドにできるスペースだが、間仕切りできるアコーディオンカーテンが装備されているのが新しい。マルチルーム的な使い方や収納庫、壁面に取り付けたマグネットボードを活かしてワーキングスペースなど、柔軟に使い方を選べる。











